大桑層の露頭状況下見・番組本番(その3):金沢市大桑町
2002年7月18日(木)〜19日(金)金沢市大桑町犀川河床

 明日の早朝に放送されるNHK「おはよう日本」の,中継現場の最終下見と現地打ち合わせのため大桑町を流れる犀川中流にでかけた.ディレクターの長島さんからよせられた「川岸の露頭に亀裂が入っている」との情報も気がかりだった.台風通過後にも雨が続いたためか犀川の水は濁った激流となっていた.水位は先週よりもさらに50センチほど上がったようだ.


 階段から川岸に降りたあたりでは濁流が渦巻いていた.そしてそのすぐ手前の露頭面には,幅1センチほどの亀裂が岸と平行に入っていた.近いうちにこの裂け目から先が川に崩落しそうな気がする.一般の人たちが立ち入るところだけに早急の安全対策が必要だろう.あとで県に連絡することにした.

 激流と雨とで表面の汚れやゴミがすっかり洗い流されたらしく,中継現場となる露頭に貝化石層がとてもきれいに見えていた.濃い灰色の砂岩にまっしろい貝殻がよく目立っている.

 その露頭のすぐそばでも濁流が渦巻いていた.明日の朝にこれがおさまりそうな気配はまったくない.中継中に誰か足でもすべらせたらたいへんだ.対岸のポットホール群も半分くらい冠水していた.

 現場を引き上げかけたところでレポーターの石橋有さんが階段を降りてきた.今日の夕方放送のNHK「みまっし610」でこの場所からレポートする予定だという.足下の不安な彼女がちょっと立ちどまってくれたおかげで崩落しそうな部分の大きさがよくわかった.

 今夜から明日の朝にかけての降水確率は70%.

 2002年7月19日朝:放送は無事に終わった・・・.あの「タウエヌノメハマグリ」のおかげだ.

  • Camera: Casio G. Bros. GV-10 and Canon Autoboy D5
  • Lens: Casio Lens 4.6mm f.2.8 and Canon Lens 32mm f.3.5
  • Film: Fujicolour Super 400
  • Scanner: Epson FS-1200WINS