日本列島の誕生
2005年度後期期末試験課題

 本日配布した資料14ならびに資料15の図を用いながら,日本列島の誕生過程を説明するプレゼンテーション(紙芝居)の説明文を別紙答案用紙に作成しなさい.この紙芝居の聴衆はプレート・テクトニクスについてある程度知っているものとする.

 本講義では日本海の拡大過程やそれにともなって発生した諸地学現象の詳細については説明していない.したがって,それらの記述は不要であるが,それぞれの図に示された海洋プレ−トの移動方向や大陸との位置関係などから,その当時の「沈み込み境界」あるいは「開く境界」,「すれ違う境界」などは認識が可能であるし,それらにともなって発生する諸地学現象は講義前半で説明したプレート・テクトニクスの一般常識から予測することが諸君らにも可能といえる.したがって,各説明文を記入するにあたっては,それらについての説明もできるかぎり加えること.  なお,「1」ならびに「10」は図の部分が空白になっている.この空白の部分には「1:はじめに」,「10:おわり」に相当する絵を描き,それに関連する説明文をその右側に記入すること.また,講義中に説明していない語句については本紙裏面にて解説する.

  1. 「日本列島の誕生」表紙(はじめに)
  2. 資料14の3(約7000万年前:四万十帯形成時の日本)
  3. 資料14の6(約2500万年前:アジア大陸が割れ始めて地溝帯がつくられ,湖水群がつくられた)
  4. 資料15の1(約1900万年前:地溝帯はさらに拡大し,海が浸入した)
  5. 資料15の2(約1700万年前:日本海の拡大途中)
  6. 資料15の3(約1450万年前:日本海の拡大が終了した)
  7. 資料15の4(約800万年前:隆起し始めた東北日本)
  8. 資料15の5(約500万年前:丹沢海嶺の衝突)
  9. 資料15の6(約1万8000年前:氷河時代の日本)
  10. 裏表紙(おわりに)

※説明文の例(資料14の図2)  この絵はいまから約1億3000万年前の日本列島周辺のようすを示したものです.1億3000万年前とはジュラ紀の半ばころで,地球上で恐竜がもっとも栄えた時代でもあります.この時代の日本列島はまだユーラシア大陸の東の縁の一部でした.太平洋プレートの前身であるイザナギプレ−トが北北西へ移動していました.このプレ−トと大陸プレ−トであるユーラシアプレートの境界には凹凸があり,そのため両者の境界にはすれ違う部分と沈み込む部分とがありました.沈み込む境界では付加体が形成されていたことが推測されます.北北西へ移動するイザナギプレ−トの動きに引きずられるようにユーラシアプレート東縁の南部が北北西へ徐々に移動し,それが同プレ−ト東縁の北部と重なりあって現在の日本列島の土台が構築されてきました.

※用語説明


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