土木建設工学科講義「地質学概論」の記録(1)
2006年度後期(10月10日:金沢市大桑町の犀川河床)

 今年度第一回目の講義はこれまでと同様に大桑町の犀川河原で実施した.午前9時に簡易野球場の駐車場に集合.学生たちに今回の課題と資料を配布し,口頭で簡単な説明を加え,そして実習地へ全員で移動.早朝には河道いっぱいだった犀川の水は驚くほどに減っていた.実習にはうってつけだ.ここで自由行動に切り替える.急用を済ませて午前9時半に戻ってみたら,かいがら橋の上流側いっぱいに学生が広がっているのが見えた.


 下流側にも学生たちの姿があった.橋の直下にも何人かの姿が見えた.

 河原へ降りてみる.学生たちは初めての実習とあって何をやっていいのかわからないようすだ.河原の石ころを叩いたりしている.何人かを集めての説明で凝灰岩の特徴や見つけ方を理解してくれたようだ.それにしても空に雲ひとつないいい天気だった.

 犀川の水も澄んでいる.凝灰岩を発見した学生たちはさっそくスケッチを取り始める.これはOP凝灰岩.

 下流側へ移動してみたら暗灰色の砂岩中に白いO1凝灰岩がはっきりと見えていた.生痕が発達するのが特徴的だ.

 O1凝灰岩にも何人かの学生たちが集まってきた.ここでひとりの学生にサメの歯の化石を見せられた.長さが4センチくらいはある立派なものだ.ホホジロザメの歯だろうか.橋の下で見つけたという.

 午前11時をすぎると学生たちはレポートを提出してばらばらに解散していった.人気の減った河原に凝灰岩層がよく見えるようになってくる.

 橋の直下に露出する石灰質ノジュール層を改めて見てみる.先ほどのサメの歯がでてくるとしたらこの層準だろう.二枚貝や大きな木片などの化石に混じって直径4センチほどの円礫が散在する.

 OP凝灰岩の手前にハンマーがふたつ置き忘れてあった.

 OV凝灰岩近くの水中に青く光るものがあった.近づいてみたら青い携帯電話だった.なんとなくシュールだ・・・.

 午前11時半に全員が実習終了.角間キャンパスに戻った.

  • Camera: Pentax Optio S4
  • Lense: SMC Pentax Zoom 5.8-17.4mm f.2.6-4.8