大学院自然科学研究科「堆積環境学」の記録(2)
2009年度後期(11月18日:能登半島西海岸 千里浜〜巌門)

 第一回目の実習が風雨で延期となったため,この日は改めて能登半島西岸へでかけることになった.金沢は朝から冷たい雨が降っていたが大学を出発.午前8時半に大学近くのサークルKで2名の学生を拾い上げ,そのまま山側環状道路,そして能登有料道路をとおって千里浜へ午前9時15分に到着した.雨はやんでくれたが波は高く風も冷たい.


 千里浜の砂はほどよく湿っていて観察にはちょうどいい感じだ.

 砂浜にはタイヤの痕がくっきりと残っている.漁民をなやませているエチゼンクラゲの遺骸が砂浜に散乱している.

 砂浜の背後にある砂丘の断面には雨に洗われたのか堆積構造がはっきりと見えている.

 先に現地に着いた2名の学生たちはさっそく砂浜の観察に入る.県外ナンバーの大型バスが何台も通りすぎていく.砂浜整備の作業車も行きすぎていく.
 
 午前9時半に残りの学生たちも到着した.千里浜で見てもらいたいことを手短に話してさっそく自由観察時間に入る.

 波は高いままだが晴れ間が少しばかり広がってきた.観察を終え車に分乗して2番目の観察地点となる巌門へ移動した.

 40分ほどで巌門に到着.レストハウスの駐車場に車を止めて連絡通路を海岸へ下る.ここにも多くの観光客の姿があった.

 海岸へ下りたらすぐに自由観察時間.

 この波浪のために遊覧船の運航は中止になっていた.

 沖合の波が巌門の洞窟をぬけて足下まで押しよせてくる.

 断層沿いにできた狭い洞窟を抜けて反対側へ移動する.

 こっち側は予想よりも波の勢いは弱かった.波は沖合の露岩で砕けているようだ.

 ほどよく濡れた露頭は観察にはもってこいの湿り具合だった.

 露頭一面に正断層群が観察される.

 寒さにふるえながらも学生たちは観察を続ける.

 厚い黄白色凝灰岩をみながら階段をのぼっていく.

 階段の途中で見おろすと2名の学生がまだ居残っていた.

 「ゼロの焦点」の歌碑の前で実習のまとめ,そして解散.

 そのまま金沢へまっすぐにひきかえした.

今日の走行ルート


  • Camera: Pentax Km
  • Lense: SMC Pentax-DAL 18-55mm f.3.5-5.6 AL
  • GPS: Garmin Venture HC