大学院自然科学研究科「堆積環境学」の記録(3)
2009年度後期(12月9日:手取川流域)

 第2回目の実習もいい天気に恵まれた.午前8時半に学生2名をサークルKでひろって山側環状道路,そして加賀産業道路をとおり川北大橋直前の堤防(1)に午前9時すぎに到着した.


 集合時間よりもかなり早かったため堤防のうえをぶらつきながら周囲を眺める.はるかとおくの白山連邦は雪に覆われていた.

 手取川の水量はとても少ない.霞堤の構造がここからだとよくわかる.

 午前9時半に学生たちが全員そろった.この付近の地形や地質,霞堤について簡単に説明しておく.

 2番目の地点は手取峡谷の綿ケ滝(2).しかし,落石のため立入禁止の看板が入り口にあった.

 新しい遊歩道をつくっているようだ.とりあえず滝への入り口まで行ってみる.

 しかし入り口は柵でふさがれていた.柵の隙間から滝口がみえる.

 川におりられないものかとボート乗船場へ移動してみた.

 遊歩道からときどき川がみえる.
 
 しばらく歩いたところで乗船場に到着.学生たちもあとに続いてやってくる.

 綿ケ滝ほどの迫力はないが,ここでも安山岩や凝灰岩を観察することができた.

 緑色凝灰岩の転石.礫を多量に含むものや,礫が少ないかわりに平行葉理が発達するものなどさまざまだ.

 流紋岩や片麻岩の礫もある.

 手取層群からもたらされたとおぼしき礫質砂岩や砂岩.
 
 凝灰岩には均質な部分もあれば岩脈が入っているところもある.

 川原でしばらく観察を続けてから駐車場へ引き返した.

 古い郵便ポストがなぜかある.

 車にのって3番目の観察地点となる手取川ダム(3)へ移動した.いつもと比べると水位は低い.ダムの構造や建設の経緯などを説明する立て看板は冬支度のためすでに板でおおわれていた

 ロックフィルダムの材料となっている手取層群の五味島礫岩.
 
 最後の観察地点は昭和9年の土石流被害を象徴する百万貫の岩.

 平成の水害で変形した仮設橋の鉄骨も岩の手前に置いてある.

 記念プレ−トをながめてから岩へ移動する.

 近づいていくとその大きさに圧倒される.おもに砂岩からできているが,円礫もあちこちで層をなしている.

 ここでもしばらく自由観察時間.
 
 お昼前に現地で解散.

 そのまままっすぐ角間キャンパスへ引き返した.

今日の走行ルート(復路)


  • Camera: Pentax DS2
  • Lense: SMC Pentax-DA 18-55mm f.3.5-5.6 AL
  • GPS: Nokia E71