環境デザイン学類専門科目「地質学概論」の記録(4)
2012年度後期(10月30日:金沢大学環境保全センター裏の林道

 雨こそ落ちてこないがいまにも降り出しそうな空模様だった.通り道には明後日からの大学祭に備えてテントのシャフトが並んでいた.


 昨日までの雨で県道沿いの紅葉もあらかた散っていた.

 中地区の紅葉も半分ほどが散ってしまっている.

 南側の連絡橋をとおって自然科学研究科棟へ.

 今日の実習内容について講義室でまず説明し,それから学生全員とともに外に出た.とおくに見える環境保全センターの建物をまずめざす.

 センター横の林道へ足を踏み入れる.登り口が舗装されたため以前と比べたらずいぶん歩きやすくなっている.

 右手の植生は以前にもまして深くなったようだ.かつてはここに地層が露出していたが,生い茂る植生でまったく見えなくなっている.

 林道を田上方面へと歩く.学生たちもあとからくっついてくる.地層が左右に露出しているのにはまったく気づいていないようだ.

 林道沿いの路肩注意の蛍光板がやけにめだつ.

 田上の町並みが見えるところで折り返した.里山回廊田上口の看板が植生におおわれて見えなくなっていた.

 学生たちはぞろぞろと引き返しながら露頭を探し始めた.

 狭い林道に60名もの学生がひしめきあう.みんな,なぜか散らばらずに同じあたりをながめている.

 礫岩をさがしてひとりの男子学生が沢をのぼりはじめた.あとからついていったが,倒木が多くて露頭はすべて埋まっていた.

 林道をひきかえす.左手には砂岩のいい露出がある.

 それに気づいた何人かの学生が露頭へのぼっていった.それを下で待っている連中のほうが多い.

 林道をさらにセンター方面へと引き返した.

 右手にいい露出が続く.かなり上のほうまで見えてはいたが,礫岩らしいものはどこにも見あたらない.

 出口付近で右手の尾根にのぼってみた.学生たちもついてくる.

 すべりやすい坂道をのぼったところにちょっとした平坦面がある.

 礫岩の露頭こそなかったが,この平坦面には礫岩由来の円礫がちらばっていた.

 安山岩のわりとしっかりとした礫をみつけた学生もいた.

 礫岩のスケッチが終わったらのぼってきた坂道を足元に注意しながらくだっていく.

 環境保全センターの建物前でレポートを回収し今日の実習が終了した.帰りがてら理工系の事務へちょっと立ち寄る.

 南側の連絡橋をとおって中地区へ.

 さいわいにも雨はまだ落ちてこない.

 北の連絡橋をとおって北地区へ.

 総合教育棟に到着.


今日の観察地


  • Camera: Pentax Optio W90
  • Lense: SMC Pentax Zoom 2.5-25mm f.3.5-5.5