人間社会環境学研究科「地球環境論演習」 の記録
2023年度第4クォーター(2月1日:ラムサール条約登録地「鴨池」と鴨池観察館)

 大学院人間社会環境学研究科の授業「地球環境論演習」の今学期最初の現場見学は奥能登の世界農業遺産地域の予定だった.しかし,元日の地震のためこの予定を中止せざるをえないこととなり,そのかわりにラムサール条約登録地である鴨池とそのほとりにある鴨池観察館を訪れることにした.午前8時45分に学生と角間キャンパスで合流し公用車で加賀市へ向かった.


 午前10時前に鴨池観察館に到着.

 この時期とあってたくさんの野鳥がいた.担当の方のお話しではいま2000羽ほどだという.ピークのときには6000羽を超えるとのことだった.

 訪問したときにはちょうど地元の小学生の団体が見学中だった.そのあいだに展示物をひとめぐりした.

 さまざまな巣や田んぼでの野鳥の生活など.とてもわかりやすくまとめられている.

 展示されている写真も豊富だ.「カモ帰る」のキャッチが気に入った.

 トイレの案内や実物大のヒシクイの模型など.

 小学生たちの見学後,手があいた担当の方にじっくりと話をうかがった.

 さまざまな野鳥の姿も楽しんだ.

 カモやハクチョウ.

 ヒシクイもいる.

 オスのミコアイサの白さがきわだつ.観察館の近くの枝にはモズもとまっていた.

 ヒシクイのユーモラスな逆立ち.

 鴨池観察館からフルーツランド方面に行こうとしたが,ここは道路の崩落のため通行止めになっていた.

 片野海岸に立ち寄った.とおくに長者屋敷跡の白色凝灰岩がみえる.砂浜には多量のごみが打ち上げられていた.

 加賀市と福井県との境界あたりにある鹿島の森を訪れた.特別天然記念物の森だ.

 しかし,歩道の老朽化ということで立入禁止になっていた.

 長者の森のすぐ近くにある塩屋海岸を訪れた.対岸は福井県になる.

 金沢へ戻る途中で加賀市の柴山潟を訪れた.地震による液状化被害が報告されているところだ.片山津温泉の中をゆっくりととおって中谷宇吉郎雪の科学館へ行ってみた.

 予想以上の液状化の被害だった.建物の周囲が沈下していた.

 30センチほどは沈下しているだろう.

 入口となる橋の基礎もずれている.

 となりにある下水道浄化センターとの間のアスファルトにもおおきなひびが入っている.

 浮き上がったマンホールのふた.浄化センターの玄関付近前も沈下していた.

 噴砂の跡があちこちにある.

 ひびが入った路面にも砂が噴き出したあとがある.

 めくれあがった縁石.

 雪の科学館の喫茶室は休業中だった.

 このあたりの構造物は柴山潟へ崩落しつつあった.

 噴砂の跡があちこちに残っている.

 このあたりでも建物の周囲の地盤の沈下が確認される.

 浄化センターの玄関前の沈下は30センチ以上にもなるだろう.

 建物の裏手でも地盤の沈下が確認された.

 駐車場あたりの縁石のめくれあがり.

 公園の中でもあちこちに地盤の沈下があるようだった.

 午後4時半に金沢に帰着.

  • Camera: Pentax K-5IIs and Ricoh WG-4 Lime Yellow
  • Lens: SMC Pentax-DA 18-135mm, f.3.5-5.6 ED AL IF DC WR