小松市北部地質巡検(小松市理科研究会)

2004年6月30日(水)


 集合地の中海中学校で小松市の地層について簡単に説明し,それから最初の露頭へ向かった.赤穂谷層が露出する北日本テクノスの工場近くの露頭だ.ここで赤穂谷層の岩相や断層・節理などについて説明する..


 続いて午前中に冨井と陰地が確認してくれた露頭へ向かう.もとは採土場だろうか.

 露頭一面に赤穂谷層の緑色凝灰岩が露出している.その上位には辰口層がある.

 斑晶が目立つ緻密な緑色凝灰岩がある一方,火山岩の角礫をともなう中粒白色の凝灰岩もある.両者の境界はおそらく断層だろうが詳細はわからない.緑色凝灰岩には細かい節理が発達していた.

 赤穂谷層の上位には不整合をもって辰口層があった.さまざまな形状をした礫が中粒砂岩の中にレンズ状に挟在している.

 露頭から見下ろすと道路に沿って並ぶ車の列が見えた.

 そして九谷窯元会館近くの露頭へ案内した.ここでは辰口層の見事な成層を見ることができる.

 まず辰口層直下に不整合で位置する舘層の岩相や堆積構造,そして小断層系について説明する.

 辰口層の露頭にはすでに何人かがよじ登っていた.どうやら化石が発見されたらしい.

 斜面を登って辰口層の泥岩を見にいった..

 ここでひとりの参加者の方が二枚貝化石の印象を見つけてくれた.冨井の調査時には未発見だったものだ.

 この層準には多数の生痕化石も発見される.

 泥岩直下の砂質泥岩には細かい平行葉理も観察された.

 午後4時40分に巡検終了.研究室へ戻った.駐車場には冨井の新車が待っている.


  • Camera: Fuji BigJob DS-270HD and Canon IXE
  • Lens: Super EBC Fujinon 6.2mm f.2.8 and Tamron Aspherical LD IF 28-300mm f.3.5-6.3