金沢市立大徳中学校1年生地層観察指導

2007年9月27日(木)金沢市大桑町


 朝から秋晴れのいい空だった.この天候ならば地層観察への支障はまずありえないが,現場を確認するため早朝のうちに現地を訪れてみた.おんまかいがら橋から見下ろす上流側は低い水位のおかげで河床が広々と露出していた..


 下流側も河床が広く露出している.植生も枯れつつある.化石採集予定地が遠くに見える.これならば生徒たちの化石採集や地層観察になんら支障はないだろう.これを確認したうえで研究室に戻った.

 午前8時すぎに角間キャンパスを出発.途中で補助の学生たちを車に乗せながら大桑の現場へ向かう.大桑野球場の駐車場で研究室の学生たちと合流し,そこで各自の配置などの打合せ.そうやっているうちに大徳中学校1年生243名が何台ものバスで到着した.この人数はさすがに多い.駐車場が生徒たちでほぼ埋まっている.きちんと整列する生徒たちに,まず補助の学生どもどもの簡単な自己紹介.それから注意事項などを話したうえで,生徒たちにABふたつのグループに分かれてもらい,Aグループを案内して地層観察のため上流側へ移動した.Bグループは院生・学生たちに案内されて化石採集のため下流側へ向かった.上流側では簡単な説明のあと,ここに分布する犀川層や大桑層,そして両層の不整合などをまず観察してもらう.


 最初は河床の中央あたりにみんな集まっていたが,だんだんと上流側・下流側へ広がり始めた.補助の学生たちがそんな生徒たちに付き添って行ってくれる.

 生徒たちが興味を示したのはやはり犀川層の貝化石だった.殻のじょうぶなカキの化石が見つかる.

 下流側へ向かった生徒たちは不整合あたりでしゃがみ始めた.不整合の段差があるので座り心地がいいのだろうか.

 巨大な種子かと見間違えんばかりにきれいに摩耗した木の化石も見つかる.

 犀川の水位が低くて地層の観察にはもってこいの状況だ.不整合面がすっかり離水してよく見える.

 午前10時40分にAグループの地層観察が終了.学生たちに連れられて下流側へ化石採集に移動する.入れかわってBグループが上流側にやってくる.掘ったばかりの化石が入ったたくさんのビニール袋が河床に並ぶ.

 このグループはすぐに河床一面に広がって化石を掘り始めた.補助の学生たちが急いでそのあとを追いかける.

 生徒たちは不整合面に沿って広がった.院生の正井君がなにやらそれっぽい説明をしているようだ.

 このグループもやはり不整合面付近でしゃがみ始めた.なぜだろう?

 午前11時45分に観察終了.下流側から戻ってきたAグループと駐車場で合流.ここで生徒代表にお礼の言葉をもらって解散.角間キャンパスへ戻った.


  • Camera: Ricoh Caplio 500G wide
  • Lens: Ricoh Zoom Lens 5.8-17.4mm f.2.5-4.3
  • GPS: Sony GPS CS-1K