放送大学2015年度第2期面接授業「北陸の地層に日本海の歴史を辿る」

2015年11月15日(日):金沢市大桑町の犀川河岸


 放送大学での面接授業最後の2コマは大桑町を流れる犀川での野外見学会にしていただいた.これまでの授業で解説した金沢の地層を受講生の方々に実際に見てもらうのが目的だった.午後1時半に石川センターをタクシーに分乗して出発し,15分ほどで犀川のおんまかいがら橋に到着.まず橋の上から上流と下流をながめてもらい,ここに分布する犀川層と大桑層,そして両者の不整合について解説した.


 上流側に分布する犀川層をまずおとずれた.

 ここ数日の雨のせいで才川の水位はやや高めだった.足元もぬれてすべりやすかったが,33名の受講生とふたりの事務の方々を右岸の露頭へ案内した.

 教室で解説した犀川層について,露頭を前にその岩相や古環境,化石などをあらためて説明した.

 犀川層の貝化石や白色軽石,凝灰質砂岩などをここで実際に見てもらえた.

 ここでしばらくの自由観察時間とした.みごとなホタテガイの化石をみつけた方もいた.

 わずかに離水した河岸をつたって下流へ移動した.犀川層と大桑層の境界となる不整合面をこえていく.ここで不整合の形状や特徴について解説する.

 不整合面の直上には大桑層下部の砂質泥岩が分布する.ここでもしばらく自由に観察してもらった.

 おんまかいがら橋を越えてさらに下流へ移動した.ここに分布するのは大桑層中部の細粒砂岩だ.貝化石を多産することは授業中に伝えてあった.

 ここで雨が降り出してしまったが,受講生のみなさんは熱心に化石を掘りはじめた.

 傘をさしあっての化石採集がしばらくつづいた.

 ホタテガイや巻き貝の化石がみつかっていた.見つけた方々はとても満足そうだった.

 雨がだんだんと勢いをましてきたため午後3時半で現場での観察を切り上げた.

 タクシーに分乗して石川センターへひきかえした.センターの教室でこれまでの授業と野外見学会をふりかえって担当科目が無事終了した.

  • Camera: Pentax WG-3 GPS
  • Lens: SMC Pentax Zoom 4.5-18mm f.2.0-4.9