海の地質学
1998年前期開講レポート課題
氷期には,地球全体の寒冷化により海洋中のH2Oが氷床(氷河)となって陸上に固定され,氾世界的に海水準が低下する.このような海水準の低下期には陸棚の一部が陸化し,それにともなって海洋環境(海流の流路など)が大きく変化するだけでなく,陸上環境(大陸の連絡など)も大きく変化する.このような海水準低下期の最近の例としては,海水準が現在よりも約100〜200m低下した最終氷期最盛期(Last
Glacier Maximum (LGM):約1万8千年前)があげられよう.
そこで,LGMの世界地図を作成し,その時期の海洋環境ならびに陸上環境が現在とはどのように異なっていたかを推定のうえ論述せよ.なお,本課題レポートの執筆にあたっては下記注意事項に留意すること.
- 地図は配布する別用紙に作成すること.また,作図にあたってはランベルト正積円筒図法,メルカトル図法,ミラー図法,正距円筒図法など,地図が長方形になる図法を用い,図法に応じて緯度線を記入すること.
- LGMの海水準の低下は100mとする.
- 作成した地図にもとづき,予測される当時の海洋環境ならびに陸上環境について,地図の裏側の面にまとめること.用紙が不足するときは,別用紙(A4またはB5)に記入し,配布用紙とホチキスでとめて提出すること.なお,予測とは単なる想像ではない.作成した地図ならびに参考図書などの資料にもとづき考察を進めることが要求される.
- 大陸氷河の分布は可能ならば記入する.
- 地図およびレポートともに鉛筆などの筆記具は用いない.必ず消えない筆記具を用いること.
- レポートの作成(地図を含む)にあたり参考とした書籍などがあるときは,レポート末に著者名,発行年,書籍名,発行所(出版社名),発行地を必ず記入する.
提出期限:平成10年7月16日の講義開始時