地盤・地震工学演習(塚脇担当分)

平成17年度前期開講:講義概要

開講:金曜日3〜4限


授業の主題

 室内での講義のみでは理解しがたい”野外科学”としての地質学の本質を,野外実習をとおして理解することを狙いとする.野外調査演習を集中的に行い,金沢市近郊に分布する世界的に名前の知られた地層の観察,堆積岩や火成岩の産状,断層や褶曲などの発達状況,さらに岩石や化石の採集や観察などを通して現場でのものの見方を身につけてもらう.


授業の目標

 野外において実際の地層に見て触れることで,講義のみでは理解しがたい地層や岩石の産状や種類,不整合面や断層・褶曲などの実際の姿,そして凝灰岩鍵層や化石,鉱物といった地質調査の道具となるものについて,将来の技術者としてまた研究者として十分に理解することを目標とする.とくに,野外では地層がどのように露出しどのような産状となっているのか,整合や不整合の見分け方,実際の断層や褶曲とはどのようなものか,などを野外実習をとおして確実に理解するとともに,岩石の種類やその岩石学的特徴,化石の種類やその意味について学び,これらを工学的に応用する力を養うことを目標とする.


キーワード

地層,地質構造,岩石,断層,褶曲,鍵層,化石,堆積岩


授業の概要


履修にあたっての留意点(とくに野外実習)

  1. 野外にでかけるときには歩きやすい服装や足回りに留意すること.不用意な怪我をふせぐためには長袖,長ズボンがのぞましい.また両手を常に空けておくためにリュックサックなどを使用すること.ヘルメットの着用を忘れないこと.なお,水量次第では川に入っての実習もふつうにある.必要と思うならば着替えを持参すること.
  2. 受講者数が予想を大幅に上回ったため地質調査用具の貸与が不可能となった.2万5千分の1地形図(「金沢」および「鶴来」),調査用ノート(なんでもかまわない),筆記用具,定規は各自で準備すること.また,地質調査に不可欠となるハンマー(市販の金槌でかまわない.重さ600〜800グラムが理想的)はできれば各自で準備すること.この他にあれば便利なのはルーペ(あるいは虫眼鏡),タガネあるいは五寸釘,オリエンテーリング用コンパスなどである.
  3. 第2回目に実施する野外実習では大学のバスを使って現地へ移動する.同日は午後1時に秀峰会館前に集合すること.なお,第3回目に実施する野外実習は現地集合となる.同日は午後1時に犀川の「大桑貝殻橋(おんまかいがらばし)」右岸側に集合すること.駐車は大桑簡易野球場の駐車場などを利用すること.
  4. 評価は毎回のレポートで行う.実施日1週間後(金曜日)の午後5時までにレポートを工学部学務係へ提出すること.
  5. その他不明な点はtukawaki@t.kanazawa-u.ac.jpまで.