小松市北部巡検(担当:冨井康博)
2000年5月6日(水)

 M2の冨井康博の調査地,小松市北部地域での地質巡検.午前8時半に辰口丘陵公園駐車場に集合しすぐに出発する.まずいくつか露頭のを見せられる.いずれも緑色凝灰岩には違いない.しかし,場所によって泥質になったり粗粒になったりの岩相変化が確認される.節理の発達も著しい.いくつかの節理には変位があるように見える.断層群の発達が疑われる.


 緑色凝灰岩分布地のなかには泥岩といってもいいほどの岩相もあった.どの沢も漠然と広い.露頭がみつかりそうな予感はまったくしない.

 ある林道を登り切ったところに変わった露頭があった.火山角礫岩だろうか.暗灰色の基質に大きな軽石が散在している.しかし,この露頭のちょっと先には緑色凝灰岩があった.岩脈かもしれない.断層接触かもしれない.いずれにせよよくわからない.

 大野川ルートのある沢を登る.ここに走向傾斜がわかる露頭があるというものの,案内者の冨井が露頭の位置を見失ってしまいどこにあるものかさっぱりわからない.全員でしばらくさまよい歩いたあげくようやく発見.典型的な緑色凝灰岩だった.このフィ−ルドにしては層理面がよくわかる.しかし,ここの緑色凝灰岩は巨大な転石の可能性も高い.

 杉の植林された沢を下る.刈り取られた下ばえや倒木で沢は埋め尽くされている.露頭は左右の崖や足下の水路にわずかに見えるのみだった.

 ひととおりの露頭をめぐって丘陵公園で解散となる.露頭がとても少ない.先々の不安をかかえて金沢に戻った.

  • Camera: Konica 現場監督WB
  • Lens: Konica Lens 35mm f.3.5
  • Film: Fujicolour Superia 100
  • Scanner: Epson FS-1200WINS