辰口町巡検(担当:前田崇志)
2000年5月13日(水)

 M2の前田崇志の調査地,辰口町地域での地質巡検.午前8時半に辰口丘陵公園駐車場に集合.すぐに出発.しばらく緑色凝灰岩の露頭をみたあとで北陸先端大学へと続く道路に出た.のり面上部に弱固結岩らしい露頭がある.仮称天狗山層(通称:てんてん)とのこと.露頭上半部には弱固結の礫岩・砂岩・泥岩が不規則に互層していた.層理面はほぼ水平.卯辰山層にちょっと似た岩相だ.


 露頭下半部には風化の進んだ安山岩らしい岩体があった.赤褐色になりタマネギ状構造をみせる部分もある.「てんてん」との境界は不規則に凹凸している.

 再び緑色凝灰岩の分布地へ.沢は広くて深い.露頭はほとんどないに等しい.道路際のセメント上には冬眠から醒めたらしいヘビがたむろしていた.捕まえようとした樽見がヘビに威嚇されてあとずさりしている.冨井は近づきもしない.

 現役の石切場らしい露頭に到着.軽石や炭化物らしいものを含む典型的な緑色凝灰岩.基質は細粒凝灰岩だろうか.心眼ではなんとなく水平に見えるが北西にやや傾斜しているようにも見える.

 沢沿いにいくつか露頭が見つかる.いずれも緑色凝灰岩には違いないが,泥質になったり粗粒になったりの岩相変化がみてとれる.規則性や分布などはわからないということ.

 だだっ広い沢を歩いて次の露頭へ.しかし,杉が植林された沢に露頭はなかなか見あたらない.「駐車する場所を探しているうちに沢をつめてしまった!」との前田の笑い話が理解できる.

 ひととおりの露頭をめぐって丘陵公園で解散となる.とにかく露頭の少ないフィ−ルドだ.これでマップができるものやら・・・.

  • Camera: Konica 現場監督WB
  • Lens: Konica Lens 35mm f.3.5
  • Film: Fujicolour Super 400
  • Scanner: Epson FS-1200WINS