朝日がまぶしいほどだったが西空はどんよりと曇っていた.なんとなくいやな予感がしたが予定どおりに大学を出発する.途中の二俣のあたりでぽつぽつと雨が落ちてきたが,そのまま国道304号から同359号へ.昨日と同じルートだ.そして加賀朝日方面へ向かう地方道に入り,南千石の民家群を抜ける細い林道を下った.道ばたの空き地に車を置いて徒歩で沢の入り口へと向かう.林道には落ち葉が一面に堆積していた.
その上位には真っ白で緻密な極細粒の凝灰岩がある.厚さは40センチほど.下位の凝灰岩とは漸移関係にあるようだ.そしてこの極細粒凝灰岩の上にはっきりとした境界をもって細粒から中粒で脆弱な凝灰岩があった.この凝灰岩は灰白色をしていて厚さは20センチくらい.そのさらに上位には軽石を含む凝灰質砂質泥岩がある.白色で緻密な凝灰岩以下の層準は上涌波凝灰岩と判断してもよいだろう.周囲の地形やこの凝灰岩の傾斜方向から,この凝灰岩が滑落してきたものでないことは明らかだ.