九十九湾での海洋調査実習を終えたのは午前11時半だった.時間にかなりのゆとりがあったため,予定していた能登半島西岸の見学をやめて,半島北端部を地層をみながら一周してみることにする.真脇遺跡に向かう田中とヴァンナとは臨海実験所で別れ,実験所から北東に車を走らせるとすぐに恋路海岸だった.まだ6月の海岸はなんとなく寂しげだ.その海岸の北端にふたつの露頭がそそり立っていた.
午後3時すぎに輪島の朝市で遅い昼食をとったあと,眠りこける4年生を乗せて県道を穴水へ.そこから能登有料道路をとおって角間に戻ってきたのは午後6時ちょうどだった.