津幡町南部原付近フィ−ルド

2005年11月4日(金) 担当:長屋圭尚


 4年生の長屋圭尚が卒業論文研究で担当する津幡町南部の原地域へ指導にでかけた.角間キャンパスから車で約40分離れたところだ.農道脇に官用車を止めてその農道を先へ進む.すばらしい秋晴れのもと朝靄が幻想的だった.


 沢の入口あたりで水田を横切って対岸に渉る.

 入口付近に露頭があった.叩いてみると鮮やかな青灰色の中粒凝灰岩だった.炭化木片らしい黒い粒子が見える.軽石も含まれているが細粒だ.

 沢を登っていく.足元にも露頭が連続する.


 ときおり露頭を叩いてみるがやや細粒化するものの最初のものとほぼ同じ岩相が連続する.

 沢をさらに詰める.昨夜の雨で濡れたクマザサがまとわりつく.

 次の露頭では軽石が粗粒化していた.軽石の円磨度はきわめていい.

 沢をさらに登っていく.先を歩く長屋がたまに落ちてくる.

 沢をかなり登ったところの露頭.

 ここにもほぼ同じ岩相の青灰色中粒凝灰岩が露出している.長屋の話ではこの沢には山頂付近では泥岩に変わるもののこの層がずっと連続するという.

 別の岩相をみるためここでいったん沢を降りる.長屋がときおり滑りこける.

 農道に出たところで西へやや移動する.

 ふたたび水田を越えて対岸へ.この沢にも入口付近に露頭があった.

 軽石がやや粗粒化するようだがやはり同じ岩相だ.

 ここでいったん沢を離れて別の地域を見にいくことにした.秋晴れのすばらしい青空が広がっていた.

 林道を車で少し走ったところに露頭があった.岩相はこれまでとほぼ同じだが風化した露頭表面はまるで犀川層のようにも見える.

 よく円磨された白色軽石が散在し生痕化石もふつうに認められる.ここでフィ−ルドをいったんとりやめ,金沢市地域に分布する地層群の典型的な岩相を長屋に見てもらうため移動した.

 まず下涌波の林道から.97年度卒業の吉岡のフィ−ルドだ.OM3凝灰岩が露出するあたりで車を止める.

 大桑層の上部と中部,そしてOM3凝灰岩を見てもらう.吉岡の有名なステップは深い植生にすっかり被われていた.

 続いて釣部付近に露出する上涌波凝灰岩の基底部.

 最後に小二又の上涌波凝灰岩主部.長屋のフィ−ルドに分布する中粒凝灰岩はこれらの凝灰岩よりも古いものに感じられる.

そして新しい道路を通って角間キャンパスへ戻った.

この日の走行ルート


  • Camera: Pentax Optio S4 and Casio G.Bros GV10
  • Lens: SMC Pentax Zoom 5.8-17.4mm f.2.6-4.8 and Casio Lens 4.6mm f.2.8