石川県津幡町南部九折〜刈安地域

2007年12月22日(土) 担当:伊藤恒平・浅井健史


 今年最後?のフィ−ルドへでかけた.目的地は伊藤と浅井が担当する津幡町南部.研究室OBの陰地章仁が同行してくれる.角間キャンパスを午前9時すぎに公用車で出発し,いつものルートでまず伊藤の九折ルート(1)へ行った.道路際に車を止めて沢へ入る.すぐにひとつの露頭があった.


 露頭表面はすでに大きく削ってあった.ほぼ水平に層理面らしいものが見える.青灰色の泥質岩と黄褐色のやや砂質の泥岩がおおまかに重なる.

 林道をやや歩いたところで沢に下りる.

 急な斜面は濡れ落ち葉で滑りやすい.下からくればいいものを・・・.

 足下には泥質岩がずっと続く.


 層理面は意外とはっきりしている.礫を含む層準や砂質となる層準が挟在するようだ.

 泥岩の急な斜面を滑り降りて沢の底へ.

 ここにも青灰色の泥質岩が露出していた.


 やや砂質となる部分には貝化石がみつかる.レンズが濡れてフォーカスが合わない.

 ここにかつて伊藤に質問された真っ黒な泥岩層があった.炭質物でないのは確認済みだ.縦方向に不思議なクラックが入っている.

 沢をやや上流に歩いたところで右手の沢に入る.


 入ってすぐの右手が大きな露頭だった.ここにも青灰色の泥質岩が露出する.

 小さな滝を越えてさらに上流へ向かう.


 このルートにも泥質岩が卓越するが砂や礫が含まれる層準が挟在するようだ.

 砂防ダムを乗り越えてさらに上流へ.

 ダムの取り付け部にも硬い泥岩が露出していた.


 粗大ゴミがたくさん散らばる沢を上流へしばらく歩いたところで大きな露頭が左手に現れた.

 学生たちが陰地の指導のもとに露頭へとりつく.

 ここに露出するのも青灰色の泥質岩だ.しかし,黄白色の砂質の部分もみつかる.


 石灰質の白い粒や礫が含まれる層準もある.

 やや上流となる小さな滝もいい露頭になっていた.

 ここに露出する青灰色の泥質岩にはおおまかながらも層理面が発達する.斜交層理に見えないこともない.層理面に沿ってやや粗粒となるようだ.


 不法投棄された粗大ゴミの斜面を登って道路を目指す.

 テレビ,冷蔵庫,洗濯機・・・・.粗大ゴミならなんでもある.ガラスやプラスチックで手を切りそうで怖い.足下も妙に不安定だ.

 ゴミの山を登り詰めたところに「ごみ捨て禁止!」の看板をみつけた.


 乗用車まで捨ててある.ここで車を止めてある場所へ引き返した.

 車で浅井のフィ−ルドへ移動した.「タフ巡り」だという.まず折谷付近の沢(2)に入った.枯れ果てた植生が季節を感じる.

 沢の右手にすぐに露頭があった.ここに露出するのは青灰色の泥質岩だが,そこに層厚10センチほどの白色細粒凝灰岩があった.基底部数センチは粗粒だ.

 沢沿いにこの白色凝灰岩が追跡できる.岩相はほぼ同じ.

 沢の奥まで到達した.


 ここには黄褐色の細粒砂があった.層厚は20センチほどだろう.不明瞭ながらも水平葉理のようなものが観察される.

 ここで沢を引き返して車に戻った.

 東にしばらく走って次の露頭(3)に到着.ここに露出するのも青灰色の泥質岩.


 しかしこの崖を左手に回ったところに白色細粒の凝灰岩があった.

 層厚は1mくらいあるだろうか.やや波打つ層理面が凝灰岩の内部に観察される.やや粗粒となる部分もあるようだ.

 そして北へ移動して最後のルート(4)へ.道路際に車を止めて農道を南へ歩く.橋を渡ったところの頭上に露頭があった.

 露頭自体は青灰色の泥質岩だったが,最上部に凝灰岩があった.下位にやや粗粒の軽石質凝灰岩があり,その上位に緻密な白色凝灰岩が位置する.


 川沿いの大きな崖に移動した.

 かなり立派な露頭だ.高さ10m以上はあるだろう.

 ここにも先ほどの白色緻密な凝灰岩が露出する.


 崖の最下部には軽石を多量に含む粗粒凝灰岩もあった.浅井が未発見だったものらしい.

 ここで今日のフィ−ルドはおしまいにした.途中で遅めの昼食をとり,高岡へ帰る陰地をJR東金沢駅で下ろしてから角間キャンパスへ戻った.午後2時に研究室に到着.


本日の走行ルート


本日の露頭位置


  • Camera: Fuji BigJob DS270H and Pentax Optio WPi
  • Lens: Super EBC Fujinon 6.2mm f.2.8 and SMC Pentax Zoom 6.3-18.9mm f.2.6-4.8
  • GPS: Sony GPS-CS1K