石川県津幡町南部津幡〜吉倉地域:卒業論文調査の下見

2009年7月28日(火) 担当:塚脇真二


 新4年生に担当させる津幡地域南部の下見にでかけた.角間キャンパスを午前8時半に出発.山側環状道路を途中でおりて,2001年度と2007年度のフィ−ルドをながめながら目的地へ向かう.刈安で国道から北へのびる県道へ入り,吉倉層の模式地である吉倉をまずめざした.その途中の七黒あたりでは,水田のむこう側に露頭が見えていた.遠くからだが泥岩ぽく感じられる.


 吉倉に到着.道路から見わたすかぎりでは露頭らしきものはない.沢の奥には地層の露出があるかもしれない.

 吉倉から北東へのびる県道をとおって市谷に到着.県道沿いにちょっとした露頭がみつかった.


 風化の進んだ黄白色の泥岩だった.露頭一面に節理が発達している.風化による節理と地質構造とが混在しているようだ.

 市谷の集落を通り抜け・・・


 蓮花へ県道を南下する途中にも露頭があった.

 粗粒の白色軽石を多量に含む灰色凝灰岩.きわめて脆弱だ.


 蓮花からその東の鳥屋尾をとおって彦太郎畠へ.

 県道沿いには露頭はまったくない.しかし,道路の東側にはわりと深い沢がある.


 彦太郎畠付近には青々とした水田が広がっていた.


 県道をさらに北東へのぼってみる.

 ここに大きな切り割りがあった.幸いにもセメントが吹き付けられていない.地層は南西にゆるく傾斜している.


 ここに露出していたのは頁岩といってもいいほどに硬い暗灰色の泥岩だった.細かい破片状にくだけている.その中にはノジュールの層もある.

 やってきた道をひきかえし,蓮花,七黒をとおってふたたび吉倉方面へ.その途中で石川県森林公園へむかう道路に入った.


 「野鳥の森」の看板がある.

 森林公園吉倉口のゲート.このあたりにはちらほらと露頭らしきものがある.


 せまい道路を走って森林公園へ到着.ここに露頭の存在はまず期待できない.

 しかし,公園の周辺にはいくらか期待できそうだった.


 森林公園を反対側の津幡口から出る.田畑の周囲にちょっとした露頭が散在する.

 バス停のはるかとおくに大きな露頭があった.

 津幡町の緑が丘住宅地をぬけたところで大きな切り割りを発見した.切り割りのほとんどは人工的な植生におおわれていたが,そのすきまに泥岩が露出するのをみつけた.風化のため黄褐色となっている.

 その近くの道路ばたに泥岩の新鮮な露頭があった.西に15度くらい傾斜している.


 黄白色の均質な泥岩で生痕化石が発達する.意外と硬くて緻密だ.

 津幡の中心をとおってふたたび緑が丘方面へ.その途中の陸橋からはJR特急サンダーバードが金沢方面へ走り去るのがみえた.

 県道から緑が丘への入り口付近にある橋.深い植生で沢の底は見えない.


 反対側からはとおく津幡の市街地が見える.ここで概査終了.

 津幡の中心を抜けて国道8号線バイパスへ.


 国道8号線から山側環状道路にのりかえ角間キャンパスへ.午前11時帰着.


  • Camera: Pentax Optio WPi
  • Lens: SMC Pentax 6.3-18.9mm f.3.3-4