金沢市南部四十万地域(修士論文フィ−ルドの下見)

2007年9月13日(木) 担当:長田將吾


 大学院の長田が予定している修士論文研究のフィ−ルドへでかけた.研究室を午前8時40分に出発.山側環状道路を南下しその途中で鶴来へ向かう国道に入る.さらに南下したところで林道へ車を乗り入れた.すぐのところに大きな露頭があった(1).


 ほとんど山際だというのにここに露出していたのは硬い緑色凝灰岩だった.白色軽石が含まれている.

 そのすぐ近くには安山岩っぽい岩相がある.

 さらに白色凝灰岩ともいえそうな岩相もみつかる.

 林道をちょっと走ったところに弱固結の白色砂岩があった(2).化石などはいっさい見つからない.大桑層なのか卯辰山層なのか,それともより上位の地層なのかは判断できない.下位層との層位関係も不明だ.


 林道のさらに奥に礫岩の露頭があった(3).丸みを帯びた礫が不規則に並ぶ.礫の種類は緑色凝灰岩ばかり.緑色凝灰岩の強風化露頭の可能性が高そうだ.

 しばらく走ったところでまた礫岩の露頭がみつかった(4).あきらかな礫岩だ.珪質岩や安山岩などの円礫が激しい風化をうけた基質中に散在する.この露頭の前後には緑色凝灰岩が露出しているが,それらとの層位関係は不明.

 獅子吼高原と倉ヶ嶽へ行く道路がこの三叉路(5)で分かれる.倉ヶ嶽方面へ車を向ける.

 しばらく走ったところで大きな露頭が見つかった(6).

 ここには安山岩質の礫を多量に含む典型的な緑色凝灰岩があった.新鮮な部分もあるが大部分は風化している.


 さらに進んだところで大きな露頭を道路ぎわに発見する(7).ここには角礫を含む白色凝灰岩が露出していた.

 層理面か節理面のような構造がなんとなく見える.

 そして倉ヶ嶽の集落直前にも大きな露頭があった(8).やはり含礫白色凝灰岩だが露頭上部に白色凝灰岩のようなものがみえる.

 倉ヶ嶽の集落を通過.こんな山奥に水田の広がる光景があるのが不思議だ.


 倉ヶ嶽から額谷へ続く林道をゆっくりと下る.

 林道沿いのところどころに緑色凝灰岩が露出する(9).

 この三叉路で四十万方面のルートを採った(10)


 林道をかなり下ったところに弱固結の黄褐色砂岩があった(11).塊状無層理で化石などはまったくみつからない.大桑層だろうが卯辰山層の可能性も否定できない.

 林道をさらに下ったが道路ぎわはセメントやブロックですべて被われていた.

 一般国道に下りたあと,曽谷付近(12)の露頭状況を調べ,野々市の電気店でパソコンの部品を買ってから大学へ.正午ちょうどに到着.


本日のルート



  • Camera: Ricoh Caplio 500G wide
  • Lens: Ricoh Zoom Lens 5.8-17.4mm f.2.5-4.3
  • GPS: Sony GPS-CS1K