トンレサップ21打合せ渡航(Tonlesap21A)

2000年6月18日〜6月25日(3:6月23日,その2)


6月23日(金):シェムリアプ

 湖へ行く前にシェムリアプ市内のチャー市場に立ち寄った.飲料水を買うついでに魚売り場を見て回る.プノンペンの中央市場では海産魚が売り場の半分くらいを占めていたが,ここでは淡水魚ばかりが売られている.すべてがトンレサップで獲れたものだろう.コイやナマズがほとんどだ.


 大きなナマズにまじって緑色のカニも売られていた.これも湖で獲れたものだろうか?一匹だけ茶色いのが妙に気にかかる.

 湖畔にそびえるプノン・クロムを右手に眺めながら湖畔に到着した.そこでは小さな市場が開かれていた.

 市場には野菜類ばかりが並んでいる.魚はどこにも見あたらない.湖でいくらでも獲れるせいだろう.その近くでは少年たちがビリヤードを楽しんでいた.

 湖畔で観光船を借り受け湖へ出発した.山のような商品を積み込んだ行商の舟とすれ違う.ヴェトナム系住民のようだ.その先には観光客相手の養魚場を兼ねた土産屋が浮かんでいる.

 舟着き場を出て30分ほどで湖に到着した.水上集落の中心はここまで移動してきている.密集する住居のむこうにプノン・クロムがみえる.水深は1.3メートルだった.3月に測ったときより1メートルほど上昇している.

 水深を測り終えたところで舟着き場へと舟を戻してもらう.その途中でさっき見かけた観光養魚場に立ち寄った.

 ここでは飲み物や竹細工などの土産品が売られている.店の子供がニシキヘビをみせてくれる.

 たらいを器用に漕いでいる子供がいた.器用なものだと感心する.養魚場の前を行商の舟がとおりすぎていく.

 赤く塗った船首に目玉を描いた舟がいた.メコンデルタ地域でよくみかけたものだ.ヴェトナムからやってきたのだろう.こんな舟は以前のトンレサップ湖ではあまりみかけなかったような気がする.水路にそってぎっしりと並ぶ水上住居の中を抜けて船着き場へと引き返す.

 大きな船が発動機付きのボートに引っ張られていく.何に使う船なのかはわからない.引っ越し中の水上住居もある.

 水位が上昇するこれからが漁の季節だ.カニ籠らしいものがあちこちで目につく.

 漁の準備に余念がないようだ.船着き場近くの水上小学校では授業の真っ最中だった.

 午前10時前に船着き場に戻った.ここでタクシーに乗り換えてシェムリアプ市内に引き返す.途中の道沿いには接岸した水上小学校があった.子供たちが外で遊んでいる.

 シェムリアプ市内に引き返してアプサラとUNVの事務所をそれぞれ訪れたあと,行きつけのアルンレストランで田代さんと昼食.食事中にものすごいスコールがやってきたがすぐに通りすぎていった.それから滋賀大学の遠藤さんに頼まれたこの8月の調査で必要な資材を探しに市場へ行った.発電器はすぐにみつかった.しかし,機器を係留するための浮きがどうしてもみつからない.実際に湖でみかける浮きは発泡スチロールや飲料水のボトルで代用されている.”浮き”そのものがカンボジアにはないような気がする.

  • Camera: Pentax MZ-3
  • Lense: SMC Pentax-FA Zoom 28-70mm f.4
  • Film: Fujicolour Reala Ace and Pro 400
  • Scanner: Epson FS-1200WINS