カンボジアのメコン河音波探査等渡航

2006年4月15日〜4月26日(その8:4月22日)


2006年4月22日(土):プノンペン→チ・カン→ダンバン→プノンペン

 午前6時半と早めにホテルを出発した.国道6A号線を昨日下船したチ・カンへ向かってワゴン車が走る.朝の出勤時らしく乗客を満載したリヤカーバイクがすれ違っていく.


 同じく乗客がこぼれ落ちんばかりのトラックもプノンペン方向へ走り去る.家畜が道路をたまに横切っていく.

 巨大な水瓶を積んだリヤカーや材木を満載したトラックなど,いろんな車両が国道を走っていく.

 途中の町で昼食の弁当を準備し,国道6号線をさらに走る.そして途中で狭いながらも舗装された一般道に入った.道路に沿ってときおり民家が建ち並ぶ.

 簡素なつくりの鉄橋を渡る.

 午前8時40分にチ・カンの町に到着.そこで待っていた船に乗り込んだ.

 午前8時40分に出航.町のフェリーポートにはちょうどフェリーボートが着岸するところだった.

 メコン河を横断するフェリーボートだ.人やバイクが港へ次々と降りていく.

 船は測器をおろしてメコン河をさらにゆっくりと下っていった.

 左岸側は堆積面.

 一方の右岸側は浸食面.やや緩やかな斜面には野菜らしいものが栽培されている.

 観測は順調.午前9時半には水質も測定.水温は低めながらも伝導度がやけに高い.

 右岸に大きな寺院が出現した.しっかりとした塀に囲まれている.しかし,メコン河の浸食にどこまで耐えられるか疑問だ.

 浸食面側には簡素な住居と漁船らしき船の姿がときおりある.

 右岸に発達する典型的な円弧滑り.

 その円弧滑り跡を人工的に削りこんで船着き場にしているところもある.

 浸食面側にも植生がみえるようになってきた.

 そしてふたたび野菜園が目につくようになる.

 何という野菜かとナリンにたずねたところ,「サラダだ」という答えが返ってきた.複数種があるのにどれも同じ「サラダ」だという.外来の野菜はすべて「サラダ」と呼ばれているらしい.

 川幅がぐっと広くなり漁船の姿が水面に目立つようになってくる.このあたりで水質を測定する.伝導度が前地点よりもかなり下がった.

 右岸に煉瓦工場が見えてきた.しかし,崩落寸前だ.

 円弧滑りに巻き込まれながらも青々とした樹木もある.

 船上で弁当の昼食を手早く済ませる.

 浸食面側に段が目立つようになってくる.

 このあたりで右岸が浸食面,砂岩が堆積面に変化した.

 浸食面側にはなぜか煉瓦工場が立っている.

 河岸の崩落に巻き込まれたウチワヤシの姿があった.熱帯の樹木が表層のみに根を張っていることがよくわかる.

 観測は順調.村上さんとヨンユットさんが位置を確認.GDMRの3名が順番に記録係を務める.この時間帯はメンが担当.

 後部甲板をふとみたら,デッキチェアの足に牛肉がくくりつけてあった.昨夜の残りを干し肉にするつもりのようだ.

 午後1時に船は浅瀬にさしかかった.水深3mを切っている.船は水深を目視で確認しながらゆっくりと走る.

 川幅がぐっと狭まり浸食面がふたたび目立つあたりで水を採集した.水温が30度を超えている.伝導度は変わらず.

 午後2時・ふたたび川幅が広くなるところにさしかかった.左岸には広大な砂州が見える.

 右岸には小集落がある.ベトナム人の村だと船長のケアンが教えてくれる.

 ここでは旋網を使っての集団漁法がみられた.

 さまざまな漁法もみることができた.

 午後2時半に観測終了.

 川岸にサムナン親方と彼のワゴン車の姿があった.

 午後3時前にダンバン付近で接岸,下船.船は安全に夜を過ごせる町の近辺へGDMRのスタッフをのせて去っていった.

 国道6号線をプノンペンへ引き返す.

 プノンペンへ近づくにつれて交通量が増していく.

 日本橋をわたってプノンペン市内へ.

 中央市場のそばを通って午後4時前にダイヤモンドホテルに到着した.

 午後5時に一足先に帰国する松岡さんを見送って全員で空港へ向かった.空港へ向かう道路はちょうど夕方のラッシュだった.

 中央分離帯ができたため事故は減ったが渋滞はひどくなったようだ.

 バイクタクシーが車と車の隙間を縫うように走り回る.中央分離帯がとぎれるところでは追い越し合戦が始まる.

 空港へ近づくにつれて渋滞は徐々にやわらいでいった.

 ポチェトン空港に午後5時半に到着した.チェックインまでまだ間があるため,空港内の喫茶でビールと軽食.

 午後6時半に松岡さんを空港内へ見送り,ふたたび親方のワゴン車でプノンペン市内へ.この時間帯とあって道路は空いていた.午後7時前にホテルに到着.

 軽食をすでにとっていたこともあってホテル近くのサム・ドゥで軽めの夕食.


  • Camera: Sony Handycam PC120 NTSC, Pentax Optio WPi and Pentax MZ-S
  • Lense: Carl Zeiss Vario-Sonner 4.2-42mm f.1.8 T*, SMC Pentax Zoom 6.3-18.9mm f.2.6-4.8 and SMC Pentax-FA Zoom 28-105mm f.4-5.6
  • Film: Fuji Reala Ace
  • Scanner: Canon Canoscan FS-4000US