カンボジアのメコン河音波探査等渡航

2006年4月15日〜4月26日(その7:4月21日)


2006年4月21日(金):プノンペン→コンポンチャム→チ・カン→プノンペン

 3名のGDMRのスタッフたちと測器を乗せた「Mekong」は,正午前のコンポンチャム着をめざして昨夜のうちに出発していた.そのあとを追って午前7時50分に親方のワゴン車でホテルを出発.国道6A号線を北上する.プノンペン郊外へでると交通量がぐっと下がる.道路の両側に煉瓦工場が建ち並ぶ.


 黒煙を噴き上げながら乗用車がワゴン車を追い越していく.古内さんとの共同研究を開始してからこんな光景が気になるようになってきた.

 午前8時半にスクンで国道7号線に入り,きれいに舗装された道路を東へ走る.このあたりで船上のナリンから電話が入った.船のコンポンチャム着は午後2時くらいになるという.昨夜,浅瀬のために予定どおりの航行ができなかったらしい.

 午前10時前にコンポンチャムに到着.時間つぶしに郊外のワット・ノコールを訪れた.こぢんまりとした12世紀の寺院遺跡だ.

 1ドルを支払って東の楼門から中へ入る.

 周壁沿いに歩いてまず西側の楼門へ.

 周壁はおもにラテライトで作られていた.

 そして寺院の中へ.建物をとりまくように植えられた八重のマツバギクが日光に映える.

 この寺院のラテライトはアンコール地域のそれと違って妙に黒ずんでいる.後背地の違いだろうか.

 狭い入り口をくぐって寺院内部に入った.

 中央祠堂にくっつくように新しい寺院が建てられている.

 精霊を祀る小さな祠には線香がハリネズミのように刺さっていた.

 寺院のどこかが修理中なのだろうか.外に出てみたら瓦を積んだリヤカーがあった.

 寺院を離れてコンポンチャム市内に入る.そしてメコン河にかかるキズナ橋から河を見下ろした.乾季の低水位のため下流側にある砂州の大部分が離水している.

 上流側の右岸にはコンポンチャム市街が広がる.

 キズナ橋を引き返してふたたび市内へ入った.

 市場を訪れハオアンレストランで昼食を済ませてキズナ橋のたもとへ戻った.橋脚には水位測定のためらしい目盛が書き込んである.ただ,基準点が何なのかはわからない.

 橋下の日陰には青い制服をきた人々が集まっていた.近くのタバコ会社の従業員のようだ.昼休み中なのだろう.午後2時前になると彼女らはいっせいに工場へ入っていった.

 キズナ橋のたもとでは牛が草をはんでいる.とてものどかなひととき.そんなときに,もうすぐ到着,という電話がメンから入った.

 橋の下流側へ移動すると近づいてくる船が目にとまった.

 午後2時に接岸,乗船.すぐに河川水を採集する.伝導度・水温ともにとても高い.

 静かな川面を下流へ向かって船はゆっくりと走る.

 静かな川面を下流へ向かって船はゆっくりと走る.

 メコンの右岸にはいくつもの段が刻まれている.

 パイロットのクゥーンがGPSをみながら船の速度を一定に保つ.

 静かな川面に測器群の航跡がきれいに広がる.

 右岸にときおり人家が見え隠れする.漁師の小舟がときおり近くをとおりすぎていく.

 進行方向にはスコールが降っているようだ.巨大な入道雲が進路に立ち上がった.

 この入道雲に太陽が覆い隠されあたりはいっきに暗くなった.

 堆積面となるメコン左岸側には砂州が広がる.

 だんだんと日が落ちてきた.夕闇の中を漁の船が走り去っていく.

 スコールの雲も去り太陽がメコン直上に姿を現した.

 夕闇の寺院を右岸にみる.浸食を防ぐためか石垣らしいものに囲まれている.

 午後6時ちょうどに日没となったが船のライトを頼りに観測を継続.

 午後6時50分に右岸のチ・カンで下船.そこで待っていた親方のワゴン車でプノンペンへ.午後9時ちょうどにダイヤモンドホテルに到着した.ニューパリレストランでの夕食ののち,松岡さんと近くの屋台でシェイクを一杯.そしてホテルへ戻った.


  • Camera: Sony Handycam PC120 NTSC, Pentax Optio WPi and Pentax MZ-S
  • Lense: Carl Zeiss Vario-Sonner 4.2-42mm f.1.8 T*, SMC Pentax Zoom 6.3-18.9mm f.2.6-4.8 and SMC Pentax-FA Zoom 28-105mm f.4-5.6
  • Film: Fuji Reala Ace
  • Scanner: Canon Canoscan FS-4000US