地学実験の記録
2003年度前期(その4:6月27日〜7月25日)

6月27日:古生物学実習(その1:底生有孔虫の観察1)

 今週から古生物学実習に入る.第一回目は加藤さんの担当で底生有孔虫について.実験材料となるのは能登半島長手島の海岸砂だ.加藤さんの講義をしばらくうけ,それから適量の砂をシャーレにとって各自が鏡下観察に入った.


 顕微鏡をのぞきこみ,その視野の中に散らばったさまざまな粒子の中から底生有孔虫を拾い上げる.

 受講生に混じって研究室の4年生たちもこの作業に取り組む.

 なんだかわからない粒子は指導用顕微鏡でTAに確認してもらう.

 この地道な作業に受講生たちはかなりくたびれたようだ.

 試料には介形虫や海綿の骨針なども混じっていた.

 拾い上げた底生有孔虫を群集スライドに種類ごとに分けて並べて拾い出し作業が終わる.


 拾い上げた底生有孔虫から異なる4つの巻き方をしたものをさらに選び出し,それらのスケッチをとったところで実験終了.

7月4日:古生物学実習(その2:介形虫化石の観察)

 今回の地学実験は特別研究員の田中源吾が担当してくれた.介形虫についての彼の説明を聴いてjから,受講生たちは沖縄県羽地内海の海底堆積物をシャーレにとって鏡下観察に入った.


 初講義とは思えないほどの熱心さで田中が指導をしてくれる.

 ふだんはのんびりしている佐藤友美も,観察対象が介形虫となるとしっかり指導してくれたようだ.

 異なる10種類の介形虫を群集スライドにとりわけ,その中の気に入ったひとつのスケッチをとって実験終了となった.


7月11日:古生物学実習(その3:底生有孔虫の観察2)

 本日の地学実験はふたたび加藤さんの担当で底生有孔虫の観察を行った.大雨ながらも蒸し暑かったことに加え,毎週の微化石拾いで受講生たちはかなりくたびれたようだ.頭を雑多に下げた落射照明器が彼らの疲労感を代弁しているようだった.


7月18日:古生物学実習(その4:浮遊性有孔虫の観察)

 調査航海で不在だったため,COEポスドクの堂満華子が浮遊性有孔虫化石の観察をやってくれた.


7月25日:期末定期試験

 実験の最終回は総合成績の判定から始まった.「自己評価」の問題に5名の受講生が頭を悩ませる.


 そして最後に打ち上げコンパ.

  • Camera: Casio G.Bros GV-20 and Canon PowerShot S20
  • Lens: Casio Lens 4.6mm f.2.8 and Canon Lens 6.5-13.0mm f.2.9-4.0