地学実験の記録
2004年度前期(その1:4月16日〜4月30日)

4月16日:ガイダンス(地学学生実験室〜角間キャンパス)

 受講生は前期にしては8名と少なかった.男子が6名に女子が2名.実験の概要を説明をしたあと, 歩測の実習を行い,キャンパス内の散策にでかけた.


 金沢にしては珍しいほどのよい天気だった.

 教育学部裏手の尾根からはキャンパス全景がよく見わたせる.

 ソフトボール場を見下ろしながら尾根づたいに歩く.戸室山が遠くに見える.

 竹林に到着.ここで一休み.

 そして沢におりる.足下には変な植物がある.

 沢沿いに露出する大桑層の露頭をいくつか観察して本日の実習はおしまいにした.

4月23日:地形図学実習(地学学生実験室)

 野外実習の予定だったが朝からの雨のため室内実習の地形図学にきりかえた.黒板を使って地形図の意味や地形の読み取り方などをまず説明する.


 そしてさっそく図学の問題にとりかかってもらう.

 ティーチングアシスタントのふたりがていねいに指導してくれる.

平面から立体的な形を読み取ることになれていない受講生たちはそれなりに苦労していたようだ.午後5時で実験終了.できなかった分は来週までの宿題にした.

4月30日:野外調査実習(1:金沢市大桑の犀川河床)

 今学期最初の野外調査実習にでかけた.例年とは順番をかえてまず犀川の河原に大桑層や犀川層を見にいく.暑くもなく寒くもないほどよい天気.しかし犀川の水は多かった.


 まず大桑貝殻橋の上流側へ行って犀川層を見てもらう.犀川の水が多いため受講生たちは狭い露頭にはりつきながら観察するしかない.

 ここでは生痕化石や炭化木,そして凝灰岩などを見てもらった.

 続いて犀川層と大桑層との不整合面を訪れる.増水しているために不整合面が見えるところがほとんどない.

 不整合面はよく見せてやれなかったが,ここで大桑層下部の岩相や犀川層との違いなどを説明しておいた.

 貝殻橋の下流側へ行ってO3凝灰岩の露頭へ受講生たちを案内した.凝灰岩とは何か,そしてどのような有効性があるかなどを説明する.

 TAたちが凝灰岩の磨き粉としての使い方まで実演指導してくれた.

 実習の最後は貝化石整形実習のための試料採取.さらに下流の河原で貝化石を採集してもらう.ここで研究室技術員の陰地や新配属となった4年生たちが合流する.

 1時間ほどしか時間を与えられなかったが,全員がある程度の試料は採集できたようだった.

 河床にはきれいな漣痕ができていた.一方,露頭にはきれいにふたつならんだキリガイダマシが見つかった.どっちもなんとなくうれしい.

  • Camera: Fuji BigJob DS-270HD, Canon PowerShot S20 and Sony Handycam PC120 NTSC
  • Lens: Super Fujinon 6.2mm f.2.8, Canon Zoom Lens 6.5-13mm f.2.9-4.0 and Carl Zeiss Vario-Sonnar 4.2-42mm f.1.8