地学実験の記録
2004年度後期(その4:12月24日〜)

12月24日:岩石学実習(1:岩石薄片試料の作成1)

 今年最後の地学実験で岩石薄片試料の作成を実施した.試料は宝達山のカコウ岩.配付資料で試料作成手順をおおざっぱに説明し,それからさっそく実習にとりかかってもらった.回転台上での粗磨りから作業を開始し,それに続いてガラス板上での細磨りに入る.


 試料の磨き具合を天井の蛍光灯を使ってときおり確かめる.

 磨きが足りないときにはさらに研磨を続ける.3段階の研磨をすませたらスライドグラスへの試料の貼り付け作業に移行する.

 まず院生の朝美が手本を示す.手本になったかどうか?

 引き続いて受講生たちが順番に試料を貼り付ける.

 朝美よりも手際がいいようだ.樹脂から気泡を追い出して試料が冷めるのを待つ.

 そして回転台上で反対側の研磨作業に入った.

 試料が比較的厚かったせいか作業はなかなか進まない.

 それでも全員がほぼ同時にガラス板上での細磨り作業に移行した.試料の厚さを顕微鏡でときおり調べる.まだ厚い.

 だんだん薄くなってきた.そして,受講生のひとりがいきなり研磨終了.試料をあやうく磨りきってしまうところだった.

 試料を顕微鏡下で丹念に調べて研磨作業終了.表面保護のマニキュアを塗って作業終了.午後6時を回っていた.クリスマスイブのせいか,実験終了後の実験室はすぐに無人になった.

1月21日:岩石学実習(2:岩石薄片試料の作成2) ※海外渡航中

 玄武岩を材料に,2回目の岩石薄片試料の作成を教務職員の陰地章仁君らが実施してくれた.

 


1月22日:岩石学実習(3:岩石薄片試料の鏡下観察)

 最終回となるこの日の地学実験では,これまで2回にわたって作成してきたカコウ岩と玄武岩の鏡下観察実習を実施した.偏光顕微鏡の仕組みや鉱物の鑑定方法などについて簡単に説明し,受講生たちにさっそく試料を観察しながらのスケッチをとってもらう.


 ふたりとも丁寧に作業を進めていた.

 開放ポーラーと直交ポーラーとでみたカコウ岩.

 スケッチができあがってきた.

 続いて玄武岩の観察実習に移行する.左が開放ポーラー.右が直交ポーラー.

 照明のランプを落とすと薄片がふしぎな青に照らされることを受講生のひとりが発見した.顕微鏡下部の青フィルターごしの光だろうがなかなかきれい.

2月4日:期末定期試験(地学共同研究室)

 これで本学期の地学実験が終わった.受講生全員が皆出席.下の写真は試験後のスナップ.


 共同研の水槽の内側がすごいことになっていた.

  • Camera: Pentax Optio S4 and Canon PowerShot S20
  • Lens: SMC Pentax Zoom 5.8-17.4mm f.2.6-4.8 and Canon Zoom Lens 6.5-19mm f.2.9-4.0