地学実験の記録

2008年度後期(その4:1月9日〜1月30日)


2008年1月9日:岩石学実習1(地学学生実験室)

  新年に入って最初の地学実験は岩石薄片試料の作成実習.材料にはホームセンターで購入した白色細粒のカコウ岩石材を用いた.簡単な説明と簡単な実演のあと,さっそく実習にとりかかってもらった.まず回転研磨台上での粗擦り作業から.


 2段階の粗擦りのあとはやはり2段階の中擦りをガラス板で行う.

 12名の履修生にはちょっと狭い実験台だが作業は順調に流れていた.ガラス板での仕上げ擦りをやって片面の研磨が終了する.

 レーキサイドセメントを使って磨き上げた試料をスライドグラスに接着する.

 接着剤の中に気泡が残らないようていねいに作業する.

 この作業も順調に終了.

 そして試料の反対側の研磨作業.試料を薄くするのにかかりの時間をとられる.

 厚さを目で確かめながら注意深く作業を進める.厚さの微妙な調整が必要になったら鉄板上で粗擦りを行う.

 粗擦りで十分に薄くした試料をガラス板上での中擦り,そして仕上げ擦りで鏡下観察試料として完成させる.手際のいい学生は2時間ほどで試料を作り上げていた.手際の悪い学生は・・・.

 午後6時に実習終了.

2008年1月16日:センター試験準備のため休講

 


2008年1月23日:岩石学実習2(地学学生実験室)

  2回目の岩石薄片の作成実習は材料に中新統七曲層の玄武岩をもちいた.1回目のカコウ岩との違いをまず説明し,それからすぐに作成作業に入った.2度目のせいかみんな手際がいい.実験開始後30分もたたないうちに反対側の研磨作業に入っていった.


 そしてガラス板上での研磨作業につぎつぎと移行していく.

 TAのふたりは今日もお手本の作成.彼らには能登半島の変質安山岩の薄片を作ってもらった.

 ガラス板上での仕上げ擦り.

 奇妙な形にかけてしまった薄片もあったが,誰ひとりおおきな失敗をすることもなく薄片の作成実習が終了した.

 午後4時前に実験終了.

2008年1月28日:岩石学実習3(地学学生実験室)

  これまでの実習で作った岩石薄片の顕微鏡観察を行った.カゼが流行っているせいなのか,あるいは試験期間中のためなのか出席者は少なめだった.


 岩石顕微鏡の仕組みと使い方を簡単に説明し,まずカコウ岩の観察とスケッチからとりかかってもらう.

 実験台がちょっと高めのせいかみんなだんだんと立ち上がってしまう・・・.

 これがカコウ岩の顕微鏡写真.左が開放ニコルで右が直交ニコル.気泡がずいぶん入ってしまっている.

 鉱物の説明にはセットしたばかりの顕微鏡用ビデオカメラを用いた.

 大型テレビに薄片の顕微鏡画像を写しながらそれぞれの鉱物の特徴などを説明する.光源の調整がややむずかしいが使い勝手は悪くない.しまいそこねた扇風機が夏のようだ.

 つづいて玄武岩の観察とスケッチ.左が顕微鏡画像で右がある受講生のスケッチ.薄片のおなじ部分だが・・・・.

 午後4時にスケッチ終了!

 顕微鏡などを片付けて午後4時15分に実験終了.

  • Camera: Pentax Optio W30
  • Lens: SMC Pentax-Zoom 6.3-18.9mm f.3.3-4.0