地学実験の記録
2011年度前期(その4:6月24日〜)

2011年6月24日:古生物学実習1 (地学学生実験室)

 朝からときおり強い雨が降るあいにくの天候だったため,キャンパスでの野外実習予定をとりやめ実験室内での貝化石のクリーニングと鑑定の実習に変更した.材料は学生たちが野外実習で採集してきた大桑層の貝化石.クリーニングの方法を簡単に説明しすぐに作業にとりかかってもらった.


 すっかり乾燥した貝化石から千枚通しを使って砂岩をまずかきとる.

 その後はブタ毛の歯ブラシで砂粒子を化石の表面からていねいにはき落とす.

 きれいに整形されたホタテガイの化石.

 学生たちはもくもくと作業にとりくんでいた.

 整形された貝化石が実験台の上にならび始めた.

 こんなに小さな貝化石もある.

 クリーニングが終わったら化石図鑑とてらしあわせながらの鑑定作業.

 ラベルに名前を書いたら作業終了.

 午後3時半に実習終了.

2011年7月1日:岩石学実習1 (角間キャンパス北地区)

 雨が降りそうで降らないなんともつかみどころのない天気だった.簡易測量実習を行うには風も強かったため,角間キャンパスの記念碑や石材をつかっての岩石観察実習に予定を変更した.岩石の種類などについて実験室でまず解説し,それをふまえて堆積岩や深成岩といった代表的な岩石をキャンパスで見つけ出し観察してもらうことにした.


 学生たちはまず枯山水の周辺で岩石探しを開始した.

 思い思いの場所に腰をおちつけて岩石の観察やスケッチをはじめる.

 火山岩や変成岩がこのあたりには多数みつかる.

 岩石の全体像をとらえたあとは構成鉱物などの観察.

 途中で雨がふってきたためあまやどり・・・.

 記念碑のほとんどはカコウ岩でできている.磨き上げられた表面はいい観察材料になる.

 典型的な礫岩も枯山水の中でみつかる.

 石畳やモニュメント.

 枯山水の最上流に位置する偽造?井戸.

 その後は雨にも降られずに実習を終えることができた.

 学生実験室に引き返し,やや早めの午後3時半に実習終了.

2011年7月8日:岩石学実習2 (人間社会3号館地学実験室)

 今日から人間社会3号館の地学実験室に場所を移しての岩石学の実習.担当も酒寄さんに交代した.岩石学の基礎をまず学ぶ.


 薄片作成準備はすっかり整えられていた.

 ホットプレートと扇風機・・・暑いような涼しいような・・・・.

 あとは酒寄さんにおまかせして研究室へ戻った.

2011年7月15日:岩石学実習3 (人間社会3号館地学実験室)

 人間社会3号館での岩石学実習の2回目.岩石薄片試料の仕上げ作業が予定されている.実習のようすを見学に行ったところ,実験台にはきれいに切断された薄片試料がグループごとに分けて並べられていた.酒寄さんからまず実習内容の説明があり,


 それに続いて作業の実演.

 研磨作業に必要な道具が実験台にきちんと並べておいてある.

 220番での研磨作業のめやすになる試料もある.

 学生たちは回転研磨台での研磨作業に入っていった.

 ここでの作業はわりと短時間で終了.きれいに薄くなった岩石薄片試料ができあがる.

 つづいて鉄板の上での研磨作業.

 仕上げはガラス板での研磨になる.

 試料がだんだん薄くなってきたところで酒寄さんにできばえを確認してもらう.

 磨き終えた試料には研磨面にオーバーコートを塗ってできあがり.


 ひととおり見学したところで研究室へ戻った.

2011年7月22日:岩石学実習4 (人間社会3号館地学実験室)

 酒寄さん担当の岩石学実習の最終回.これまでの2回の実験で作成した岩石薄片試料の顕微鏡観察実習.出欠の最終確認があったため後半グループの実習のようすを少しだけ見学した.まず試料の配布と注意点の説明.


 ひきつづいて顕微鏡と照明装置を学生がそれぞれ準備する.

 顕微鏡と照明装置の準備が終わったところで酒寄さんによる偏光顕微鏡の説明が始まる.

 ここまで見学してから研究室へ戻った.これで今学期の地学実験の予定すべてが無事終了.

  • Camera: Pentax Optio W60 and Casio Exlim Pro EX-F1
  • Lens: SMC Pentax Zoom 5-25mm f.3.5-5.5 and Casio Exlim Optical 7.3-87.6 mm f.2.7-4.6