地学実験の記録
2012年度後期(その3:12月7日〜)

2012年12月7日:古生物学実習(地学学生実験室)  ※カンボジア出張中

 自然システム学類の加藤さんの担当での貝化石の整形と鑑定の実習.出張で不在だったため帰国後にその成果を実験室でみることができた.


 現場では貝化石があまり採集できていないようにみえたが,こうやってみると意外と採れていたようだ.

 巻貝やホタテガイのきれいな化石もあった.

 

2012年12月14日:土質力学実習(2:地学学生実験室)

 環境デザイン学類の高原さんの担当による2回目の土質力学実習.国際シンポジウムのためこの実習に同席することはできなかったが,例年どおりの地盤の液状化などの実験と実習が実施された.


 ここに掲載しているのは2008年度前期のときのもの.

 

2012年12月21日:地質図額実習(1.地形図:地学学生実験室)

 積雪で野外に行けない季節になってしまった.そのため,室内実習の一回目として地形図を読み取る実習を行った.黒板を使って地形図とは何かをまず解説し,等高線の意味や規則について説明する.その後に学生たちには練習問題にとりくんでもらった.


 地形図に描かれた模式的な等高線から立体地形を復元するという実習だ.透明のMOケースがこんなときに役にたつ.

 学生たちは立体図を描くのにかなり苦労していたようだ.

 実習用に買ってきた「ふんわりチョコバーム」もこの実習では重宝する.

 地形図の実習中,第一準備室では前期の学生たちを中心にケーキ作りの作業が行われていた.ケーキの生地をまずこしらえる.

 耐熱段ボールでケーキの型を作る.

 アルミホイルとクッキングシートを貼って型が完成.今年は4段かさねになるようだ.

 ケーキの生地を型に流し込み,約200度に熱したオーブンで焼き上げる.

 予定どおりにはふくらんでくれなかった・・・.

 その後に準備室でデコレーション.

 それぞれの段にさまざまなフルーツが盛りつけられる.

 4つを重ねてケーキの完成.傾きかけたがなんとか修正して実験室へ運び込む.

 留学生の生け花クラスの学生たちも参加してのパーティ.

 これで今年の地学実験も無事に終了.

2013年1月11日:岩石学実習(1:地学学生実験室)

 年が明けての地学実験は3回連続で岩石学の実習.ホームセンターで購入したカコウ岩のブロックを前日のうちに切っておいた.


 実験当日は岩石薄片試料の作成方法についてまず説明し,その後はグループに分かれて研磨作業にとりかかってもらった.回転研磨台とガラス板を使って試料の片面をまず磨きあげ,それからレークサイドセメントで試料をスライドグラスに貼り付ける.ここまでの作業は全員順調だった.

 続いて試料の反対側の面を回転研磨台で薄く磨く作業にとりかかる.

 しかし,学生の数が後期にしては多かったため最初の研磨台が混雑してしまった.

 試料をガラスに貼り付け終えた後半グループの学生たちは順番待ちせざるをえない.

 前半グループの回転研磨台での作業はまだまだ続く.

 前半グループがようやく鉄板とガラス板での研磨作業に移ってくれた.ひきつづいて後半グループが研磨台での作業にとりかかる.

 だが,所定の時間内に試料を完成させたのは約半数の学生たちだけだった.

 午後4時半に実験をとりあえず終えた.この人数だと何らかの工夫が必要なようだ.

2013年1月15日:岩石学実習(2:地学学生実験室)

 今日は火曜日ながらも金曜日の授業の振替日.2回目の岩石薄片の作成実習を実施した.前回の実習でカコウ岩の薄片試料をまだ作り上げていない学生たちには中断した作業の続きからとりかかってもらった.


 仕上げの段階になると偏光顕微鏡の下で薄片の厚さをときどき調べながらの作業になる.まだ厚い.

 ガラス板上でさらに研磨.だんだん薄くなってきた.

 作業にもなれてきたようだ.

 小一時間もするとかなりの学生がカコウ岩の薄片試料を作り上げていた.

 余裕のある学生たちは2枚目の薄片の作成作業にとりかかる.材料となるのは白山の安山岩.

 カコウ岩に比べてやわらかいためこの作業は順調に進んでいく.

 安山岩をうすく磨き上げて完成.

 実験終了時には出席者全員のカコウ岩の薄片試料が実験台にならんでいた.きれいに磨かれた磨りガラスも1枚あった.

 午後4時半に実験終了.

2013年1月25日:岩石学実習(3.地学学生実験室)

 お昼前からすさまじいほどの吹雪になった.もしもの好天のときは野外実習に出かける予定だったが室内実習に切り替えた.これまでの2回にわたって作成した岩石薄片試料の顕微鏡観察実習.


 岩石については簡単に説明し,それに続いて鉱物の光学的な性質についても説明する.それから岩石顕微鏡のしくみや使い方について解説したうえで,まずカコウ岩の薄片試料の鏡下観察と鑑定実習にとりかかってもらった.

 開放ニコルと直交ニコルのそれぞれで観察しながら岩石のスケッチをとっていく.それから鉱物の特徴を観察しての鑑定となる.

 モニターに映し出されたカコウ岩の鏡下映像が学生たちにとっていい参考資料になったようだ.

 顕微鏡下での観察実習が静かに続く.窓の外は吹雪がふいたりやんだりをくり返す.

 カコウ岩の観察実習を終えたところで今日の実験が終わった.

 学生実験室で5限が予定されていたため午後4時に実験終了

2013年2月1日:地形学実習(2.地学学生実験室)

 2月とは思えないいい天気だったためキャンパス北地区での岩石観察実習の実施を考えていた.しかし,外をみてみたら岩石はほとんど雪の下だった.野外をあきらめて室内実習に変更した.


 室内での2回目の地形図学実習にした.空中写真からリニアメントを読み取り,それにもとづいて地下地質構造を推定する練習だ.黒板を使ってリニアメントと推定される地下構造との関連を説明し,角間キャンパス周辺の空中写真を使っての実習にとりかかってもらった.

 キャンパス周辺の空中写真を立体視し,そこからまずリニアメントを見つけだす.それが終わったら地形図にリニアメントを記入していく.

 立体視に苦労する学生たちもいた.そんな学生には補助器具を使ってもらった.

 午後4時過ぎに実習終了.これで今学期の地学実験の予定すべてが終了した.

  • Camera: Pentax Optio W90, Optio W60 and Optio WG-1 GPS
  • Lens: SMC Pentax Zoom 5-25mm f.3.5-5.5