地学実験の記録
2015年度前期(その4:7月3日〜7月31日)

2015年7月3日:岩石学実習1(岩石の肉眼鑑定:金沢大学角間キャンパス北地区)

 朝方の雨もお昼前にはあがってくれた.今学期はほんとうに天候に恵まれている.予定どおり,学生実験室と角間キャンパス北地区とで岩石の肉眼鑑定の実習を行った.代表的な堆積岩,火成岩,変成岩の試料を用意しておく.主要な岩石の成因や分類などについて学生たちに説明し,それからまず室内での鑑定作業にとりかかってもらった.


 代表的な火山岩として戸室火山の安山岩と黒壁の玄武岩を用意しておいた.

 学生たちはルーペを使って岩石を構成する鉱物や組織を観察する.

 代表的な堆積岩として白亜系姫浦層群の泥岩と白亜系御所浦層の砂岩を用意した.泥岩と玄武岩の区別が学生にはやや困難だったようだ.

 観察の結果をスケッチと記載で記録する.

 学生たちがひととおりの観察を終えたところでキャンパス北地区の野外へ出た.実際にある石材や飾り石などの鑑定実習をここでやってもらう.

 枯山水のあたりがやはり人気のスポットになっていた.

 室内での観察結果を参考にしながら学士たちはめざす岩石を探し当てる.

 めあての岩石をみつけたらその場でスケッチと記載をとる.これは砂岩.

 ベンチに使われているカコウ岩.飾り石となっている礫岩もある.

 極細粒の砂岩にはいちじるしい風化も認められた.

 枯山水の中を歩き回りながら,学生たちはめざす岩石をひとつずつ見つけだしていった.

 典型的な玄武岩もここにはおいてある.

 4種類の岩石についてのスケッチと記載を終えたところで実習終了.

 実験室にもどっておさらいをし,午後4時に学生実験が終了した.

2015年7月10日:岩石学実習2(岩石薄片試料の作成と鏡下観察1)

 今日からの3回は学校教育学系の酒寄さんの担当による岩石学の実習となる.午後1時に相当教育2号館の学生実験室に集合してもらい,これからの予定についての簡単な説明のあと,人間社会3号館の地学学生実験室へ移動した.その後は酒寄さんによる岩石学の授業など.


 あとはおまかせして総合教育棟に戻ってきた.

2015年7月17日:岩石学実習3(岩石薄片試料の作成と鏡下観察2)

 今日の地学実験も酒寄さんの指導での実施.岩石薄片の作成実習の2回目.初回に片面のみを研磨した試料を完成させる作業だ.午後2時ころに学校教育学類の実験室を訪れてみた.第2グループの学生たちが研磨作業を行っているところだった.鉄板上での800番の研磨粉による作業.


 てぎわのいい学生はすでに研磨を終えて試料にラベルを貼っていた.

 てぎわがあまりよくない学生はようやくガラス板上での研磨作業.2000番の研磨粉による仕上げ磨き.

 なんとなく孤独・・・,

 第3グループが回転台上での研磨作業にとりかかった.男子たちは比較的うまくやっていたが.

 女子たちは回転する板の上で試料をおさえきれないらしくかなり手こずっていた.

 

2015年7月24日:岩石学実習4(岩石薄片試料の作成と鏡下観察3)

 酒寄さんの指導による岩石学実習の最終回.これまでの2回の実習で作った安山岩の岩石薄片試料の顕微鏡下での観察実習.同じ時間帯に別のセミナーがあったため残念ながら見学に行けなかった.


 学生たちが描いたきれいなスケッチのみ見せてもらった.

2015年7月31日:地形図学実習2(空中写真によるリニアメント)

 今学期の地学実験の最終回は,空中写真を用いた地形リニアメントの判読実習にした.学生たちにまず立体視の練習をやってもらい,それにつづいて,地下地質構造が地表地形にリニアメントとして反映される仕組みについて説明した.そして,角間キャンパス周辺の空中写真をもちいてのリニアメントの判読実習にとりかかってもらった.


 立体視がなかなかできない学生は器具を使ってリニアメントを読み取ることになる.

 7月最後の1日とあってエアコンのない実験室は暑い・・・.午後4時前には実験終了.これで今学期の予定すべてが無事に終了した.

  • Camera: Pentax Optio W60, Pentax WG-3, Pentax Q-7, Ricoh WG-4 GPS and Pentax K10D
  • Lens: SMC Pentax Zoom 5-25mm f3.5-5.5, SMC Pentax Zoom 4.5-18 mm f.2.0-4.9 and SMC-Pentax DA Zoom 18-135mm f.3.5-5.6 ED AL