地学実験の記録
2015年度後期(その4:1月8日〜1月29日)

2016年1月8日:岩石学実習2(地学学生実験室)

 今日からの3回は学生実験室での岩石学実習.岩石薄片試料の作成とその鏡下観察が実習内容だ.あらかじめ切断しておいたカコウ岩試料を学生たちに手渡し,作業手順についての説明とデモンストレーションのあと,学生たちを3グループに分けて順番に作業にとりかかってもらった.以下はグループ3の作業のようす.まず80番のカーボランダムで試料の片面を研磨する.


 回転する研磨板の上で試料を固定するのに苦労していたようだった.

 80番の次は150番のカーボランダムでの研磨.やはり回転研磨台の上での作業となる.

 つづいて400番のカーボランダムによる中磨り作業.ここからはガラス板の上での作業だ.

 800番,1500番のカーボランダムで試料を磨き上げていく.

 研磨作業が終わったらスライドグラスへの試料の貼り付け.

 電気コンロの上であたためた試料をレークサイドセメントでスライドグラスに貼り付ける.

 手早さが必要とされる作業に学生たちも緊張気味.

 セメントの中に気泡が入らないように注意深く作業する.

 午後4時には全員が作業を終えてくれた.
 片面の研磨が終わった岩石薄片試料.
 

2016年1月15日:大学センター入試準備のため休講


2016年1月22日:岩石学実習3(地学学生実験室)

 朝から雪が降りしきる寒い一日だった.前回の実習で片面を研磨し終えた岩石薄片試料の反対側の研磨と最終仕上げが今日の実習内容だった.


 前回の3グループをさらにふたつのグループに分け,グループ1から順番に研磨作業に入ってもらった.まずは回転研磨台での研磨作業.ここで岩石試料の厚さをスライドグラスの半分までにうすくする.

 回転研磨台での作業がむずかしいときには鉄板上で研磨する.

 うすくなった岩石試料はガラス板の上でさらにうすく仕上げていく.

 試料の厚さは偏光顕微鏡を使って測る.

 十分にうすくなった試料は鏡面仕上げをしたうえでトップコートを塗って観察用試料とする.

 同じ実験室で5限の授業があったため残念ながら全員が作業を完了できなかった.

2016年1月29日:岩石学実習4(地学学生実験室)

 今日は地学実験の今学期最終日.学生たち自身が作った岩石薄片試料を偏光顕微鏡で観察してもらった.顕微鏡の数が足りないため今回も3つのグループに分けて実習を行った.


 鉱物の性質や偏光顕微鏡の特徴について簡単に説明し,それからそれぞれに観察とスケッチの作業にとりかかってもらう.開放ニコルと直交ニコルのそれぞれで観察し,鉱物の形状や光学的な性質を見分けていく.

 観察結果はスケッチとして記録.

 これで今学期の地学実験の予定すべてが無事に終了した.

  • Camera: Pentax WG-3 GPS
  • Lens: SMC Pentax Zoom 4.5-18mm f.2.0-4.9