地学実験の記録
2018年度前期後半(その2:6月29日〜7月27日)

2018年6月29日:野外調査実習2(金沢市大桑町)

 2回目の実習も犀川中流のおんま貝殻橋で実施した.早朝のうちに川の水位が十分に低いことを確認しておいた.


 午後1時からの学生実験室での説明ののち,学生たちと大学のマイクロバスで現地へ移動した.

 15分ほどでおんまかいがら橋のたもとに到着した.

 まず橋の上から上流側と下流側を学生たちにみせて,先週の化石採集地と今回の実習地との位置関係を確認してもらう.

 それから上流側へ移動した.河床の路頭はこれまでにみたこともないほどに広々と離水していた.ここには中新統犀川層が分布する.

 現地での簡単な説明ののちに学生たちに自由観察時間をあたえたが,すぐに雨が降り始めてしまった.

 傘をさしてその場でしばらく待機する.

 雨があがってからは自由観察時間.学生たちに混じって説明用の試料を集めてまわる.まずは生痕化石が発達する木片の化石.

 炭化した植物化石はあちこちでみつかる.

 大きな白色軽石もすぐにみつかった.

 白い貝化石は破片ながらも路頭表面のあちこちに散在している.

 下流側となる更新統大桑層下部の路頭状況を見に行った.

 ここも広々と離水していて路頭の観察には絶好の条件だった.

 両者の不整合もとてもみやすい状況だった.

 犀川層の観察をつづける学生たちのもとへ引き返し,犀川層の岩相や含有物について説明した.それとともに,それらから推定される古環境についても解説した.

 学生たちとともに下流側となる大桑層の分布地へ移動した.ここで10分間ほどの自由観察時間をとってこの地層の特徴を確認してもらった.

 その後,ふたつの地層の岩相の違いにもとづいて両者の不整合をさがしてもらった.学生たちは観察をつづけながら上流側への引き返していった.

上空からみた不整合のあたり.下流側から上流側をみる.

 真上からみた不整合のあたり.

 上流側からみた不整合.

 ここでまた雨が落ちてきた.やむ気配がないので野外実習を終了した.

 駐車場で待っていてくれたマイクロバスに乗って角間キャンパスへひきかえす.

 雨はだんだんと本降りになってきた.

 午後3時半に角間キャンパス到着.学生実験室でまとめをやってもらって終了.

2018年7月6日:土質力学実習1(総合教育2号館地学学生実験室)

 今日の地学実験は地球社会基盤学系の高原さんの担当による土質力学の基礎だった.スライドを使っての解説ののち,水を含ませたカタクリ粉によるダイラタンシーの実験を学生たちは行っていた.


 ビーカーに入れたカタクリ粉に水を注いでかきまぜる.

 それを手のひらにのせて変形のようすを観察する.

 その後,来週に予定されているロシア交流プログラムの野外見学の場所となる犀川中流のおんまかいがら橋へでかけた.この大雨のため犀川の水量はかなり増大していた.左が1週間前の犀川で右が今日の犀川.橋の上流側.

 下流側もかなりの水が流れていた.

 やや上空からみると増水のようすがよくわかる.

 橋のあたりの水量の変化.


2018年7月13日:土質力学実習2(総合教育2号館地学学生実験室)※カンボジア出張

 今日の地学実験も地球社会基盤学系の高原さんの担当による土質力学の実習だった.学生実験室での説明ののち,角間キャンパスのあちこちでみられる地盤の変状や,それにともなっての建物の変形についての見学だったようだ.


2018年7月20日:岩石学実習1(人間社会第3講義棟地学学生実験室)

 学校教育学系の酒寄さんの担当による岩石学実習.さまざまな岩石標本を観察しながらの肉眼鑑定の実習.


2018年7月27日:岩石学実習2(人間社会第3講義棟地学学生実験室)

 学校教育学系の酒寄さんの担当による岩石学実習.鉱物学の基礎的な説明と偏光顕微鏡を使っての岩石の観察実習.


  • Camera: Pentax WG-1 GPS, Pentax W60 and DJI Spark
  • Lens: SMC Pentax Zoom 5.0-25.0mm f.3.5-5.5, SMC Pentax Zoom 5.0-25.0mm f3.5-5.5 and DJI lens