地学実験の記録
2018年度Q3学期(その1:10月5日〜10月12日)

2018年10月5日:ガイダンス(地学学生実験室〜角間キャンパス)

 今学期の履修希望者は27名とひさしぶりの大人数になった.学生実験室で実習内容をまず説明し,それから地質調査用具を配付した.その後,簡易測量実習のための歩測実習を行ったのちに,学生たちを連れて角間キャンパス北地区の北尾根にのぼった.屋内プールの横をとおりぬけて北尾根へ向かう.


 北尾根につづく道は初秋ながらも植生におおわれていた.

 その植生をかきわけながら北尾根へ.

 27人の学生たちとふたりのTAがあとをついてくる.

 北尾根から角間キャンパスをみおろしながら,ここで観察される地形や角間キャンパスの立地条件などについて解説した.

 遊歩道には入らずに下へおりた.

 舗装されたところまで降りたところで,学生たちにキャンパスの地形観察とスケッチとを指示した.

 尾根にのこったままでスケッチをとっている学生たちもいる.危険がないようTAたちがそばについていてくれる.

 ここでドローンをあげてみた.尾根と平坦面とにいる学生たちの姿がよくわかった.

 角間キャンパスの地形の俯瞰写真をとっておく.

 体育館側のルートをとおって総合教育棟へ引き返した.

 キャンパスの木々はすっかり秋の風情になっていた.

 次週に予定している野外調査実習での注意点などを学生実験室で説明し実習終了.

2018年10月12日:野外調査実習1(金沢市野田山)

 1回目の野外調査実習は例年どおり金沢市南部の野田山で実施した.学生実験室での実習内容の説明ののちに大学のマイクロバスで現地へ向かった.到着後はまず現在地の確認から.見慣れない2.5万分の1地形図のとりあつかいに学生たちは苦労していた.


 現在地がわかったところで林道を歩きはじめた.竹林の間をゆるやかに下る林道を歩く.

 歩きはじめてすぐの道路際に露頭がある.ここには弱固結の礫岩が露出している.地層の観察方法について学生たちに簡単に説明し,その後は自由観察時間にした.

 露頭の前にむらがって学生たちは観察をはじめた.まずは露頭のスケッチから.

 それから地層を叩いたり礫を取り出して叩いたり.

 これだけの人数はさすがに多く感じる.自由観察時間の終了後にこの露頭でわかることについて解説しておく.

 林道をさらに下って次の露頭に移動した.

 しかし,台風の影響なのか竹林が荒れ放題だったため,ここは説明するのみにとどめてさらに次の露頭へ移動した.

 この露頭には大桑層の黄褐色細粒砂岩が露出する.ここでも学生たちにはまず自由に観察してもらった.

 この露頭からは貝の印象化石がみつかる.

 学生たちは化石探しに夢中になっていた.

 今学期の学生たちは化石探しがうまいようだ.印象化石が次々と見つかっていた.

 学生たちが露頭観察を行っているあいだにドローンをあげた.

 これまでの露頭の位置すべてがわかるところから写真を撮っておく.これが授業後の「おさらい」資料になる.

 さらに足を進めて最後の露頭に移動した.

 道路際に露出する白色泥岩が最後の観察地になる.おそらく御峰層だろう.

 泥岩の観察方法などを説明したのちに学生たちにこの露頭での観察を行ってもらった.

 露頭観察が終わったあとは,例年どおり歩測をしながらバスまで引き返してもらうことにした.

 学生たちは無言で林道を引き返していく.

 観察した露頭のそばをとおりすぎ,竹林を抜けて大学のマイクロバスが待つ駐車場へ引き返した.そのままバスに乗車して角間キャンパスへ戻った.

 実験室に戻って歩測実習の結果のとりまとめ.ほぼ全員が実測値よりも長く計測していた.はじめての歩測であることにくわえての上り坂なのでいたしかたないだろう.

 今日の観察地のとりまとめ.


  • Camera: Pentax WG-3 and DJI Spark
  • Lens: SMC Pentax 4.5-18mm f.2.0-4.9