地学実験の記録
2023年度第2クォーター(その1:6月16日〜6月30日)

2023年6月16日:国外出張のため休講


2023年6月23日:ガイダンス,野外調査準備(金沢大学角間キャンパス)

 初回の授業が国外出張で休講にしたため今日は今年度最初の地学実験の授業だった.総合教育2号館へはやめに移動して学生実験室のかぎをあけておいた.


 今学期の履修者は15名.学生たちの学類構成はさまざま.2年生がほぼ半分であとは1年生と3年生.4年生もいる.学生実験室での授業の概要の説明と野外実習用具の配付,その使い方の説明につづき,総合教育2号館前で歩測の実習をまず行った.

 初夏らしいいい天気だったので,そのまま学生たちと角間キャンパスの散策に出かけることにした.

 北地区の周回道路を歩き,テニスコートやラグビー場などがある北部運動場への坂道を歩いた.

 右手に屋内プールがある.その裏手の坂を北尾根へさらにのぼる.

 北尾根にのぼる小径は植生ですっかりおおわれていた.

 ここで足を止めて角間キャンパスの地形について説明した.建物の高さがほぼそろっていることや,角間キャンパスが周囲を尾根に囲まれていることにとくに注意してもらう.

 植生のために地形の全容がわかりづらいため,ここでドローンを使ってキャンパスの地形を撮影しておいた.

 学生たちとの記念写真も撮影しておく.

 北尾根から角間キャンパス北地区へ移動し,中央図書館や大学会館前の広場で観察される地盤の変状について解説した.
 学生実験室に戻って初回の実習終了.

2023年6月30日:地質調査実習1(金沢市野田山)

 朝から大雨との予報がでていたが,いまにも降りそうながらも降ってこないというどっちつかずの天候だった.実習地がほぼ舗装されていることや,バスの予約が取れていたこともあって第1回目の野外調査実習に出かけることにした.午後1時に地学学生実験室での説明ののちに,学生たちと大学の大型バスに乗り込んで野田山の実習地へ移動した.


 山側環状道路を走るバスの窓からみる空はどんよりと曇ったままだった.

 山側環状道路から野田山墓地をとおって平栗の林道へ.林道の入口でバスを降りて学生たちに現在地を確認してもらう.

 現在地の確認が終わったところで学生たちと林道を歩いた.風は強いが雨は降ってこない.

 最初の露頭はこの林道沿いにある小さな切り通し.

 地層とは何かを学生たちに説明したうえで約20分間の自由観察時間とした.この露頭には高位砂礫層とおもわれる砂質礫岩が分布する.

 学生たちは露頭を遠目に観察したり,ハンマーで叩いたり,取り出した礫を割ってみたり.自由観察時間終了後に礫岩について解説しておいた.

 林道をしばらく下っていく.

 この竹林の裏にも礫岩が分布することを口頭で伝えておく.以前には立ち入ることができたが,いまは私有地の看板がたてられ柵もできてしまっていた.

 林道をしばらくくだったところに砂岩の露頭がある.風化が進んで黄褐色を呈するようになった極細粒砂岩だ.

 ここでも学生たちに約10分間の自由観察時間を与えた.

 この露頭では貝の化石がみつかることを伝えておいたが,残念ながら露頭条件が思わしくないためか化石をみつけた学生はいなかった.

 自由観察時間の終了後にここで砂岩について説明しておいた.

 次の露頭へ移動しかけたところで雨が降りはじめた.そのため,泥岩が露出する3番目の露頭では,泥岩の感触のみを確認してもらうだけで観察終了とした.

 駐車場で待っているバスへ引き返した.だんだんと雨が強くなってくる.

 やってきた林道をそのまま引き返して大学バスへ.

 バスが山側環状道路にさしかかったときには大雨になっていた.

 角間キャンパスへ引き返す.

 総合教育2号館の地学学生実験室で今日のおさらいをやって実験終了.

  • Camera: Ricoh WG-4 Silver, WG-4 Lime Yellow and DJI Mavic Mini
  • Lens: Ricoh Lens 4.5-18mm f.2.0-4.9