淡青丸KT00-14次航海
(日本海南西縁部:対馬周辺および島根沖)
2000年9月25日〜10月2日:その4

9月29日(島根沖測線)

 この日は千葉大学による海底地震計の設置に始まった.黄色い海底地震計が測線にそって次々と沈められてゆく.朝鮮半島東方に低気圧発生との情報のため,予定よりひとつ少ない6基が設置された.千葉大学D2の佐藤壮君が活躍していた.

 
 
 午前11時ころからエアガンの発破が始まった.船の後方からは鈍い炸裂音とともに白い泡が噴き上がる.居室に戻っても炸裂音が響いてくる.エアガン探査は午後9時まで続けられ,エアガン回収後には引き続いて海底地震計の回収作業が始まった.
 
 
 
 低気圧接近中との情報にもかかわらず日本海に沈む夕日が美しかった.
 
 

9月30日(島根沖測線)

 午前9時半から島根沖測線(測線3)での表層採泥が始まった.最初の測点G20では泥質細粒砂が回収される.オケアン採泥器はあいかわらず快適に動いてくれる.島根半島がだんだん遠ざかってゆく.昨日の晴天とはうってかわり,徐々に雲行きが怪しくなってきた.

 
 
 
 研究室内にウグイスが一羽迷い込んできた.しばらく船内を飛び回っていたが,いつの間にか姿が見えなくなった.無事に陸地にかえりついていればいいのだが・・・.昼食後にはとうとう雨が降り出した.風もだんだん強くなってきた.
 
 
 
 測点G26(水深254m)と測点G30(水深1,011m)の表層堆積物.G26は貝殻破片がわずかに混じったオリーブ色の泥だった.不運なクモヒトデが一個体みつかる.G30は灰色がかったオリーブ色の均質な泥.表層部には茶色い酸化層が確認された.
 
 
 
 この測線最深部となるG32(水深1,353m)の表層堆積物.対馬海盆南東斜面にあたる.灰色がかったオリーブ色の均質な泥.表層部には茶色い酸化層が確認される.水深360mをこえると堆積物に大きな変化は認められなくなる.午前零時ちょうどに作業が終了した.

  • Camera: Pentax MZ-5
  • Lense: SMC Pentax-FA Zoom 28-80mm f.3.5-5.6
  • Film: Fujicolour Reala Ace and Superia 200
  • Scanner: Epson FS-1200WINS