淡青丸KT00-17次航海(Leg. 1)
東シナ海〜西南日本沖太平洋(2000年12月10日〜17日:その2)

12月12日(天草沖測線→男女海盆測線)

 夜が明けたときには風もうねりもおさまっていた.風を避けた船が天草下島西岸近くまで移動していたため,本日の作業は天草沖測線での1mドレッジから始まった.


 最初の測点となる水深50mのAM1ではウニや海綿などが回収された.白色軽石や火山岩礫も含まれている.

 すぐにソーティング作業が始まる.

 天草沖測線でのドレッジ作業は午後1時まで計4測点で続けられた.

 そして午後2時20分に昨夜中断した男女海盆測線の測点G6に到着.空は曇ってきたもののうねりはそう高くない.水深175mのこの測点ではオリーブ色の細粒砂が回収された.表層部のみは褐色となっている.

 次の測点G7(水深203m)の堆積物は貝殻を多量に含む暗オリーブ色の細粒砂だった.生物チームが貝殻などを洗い出す.


 測点G8とG9からはこれまでとほぼ同じ堆積物が採れた.しかし,水深502mの測点G10では暗オリーブ色の泥質砂が回収された.微細な貝殻や貝殻片が含まれている.

 午後8時すぎから最後の表層採泥となる測点G11での作業が始まった.男女海盆ほぼ中央部の水深約800mの地点だ.ここでは採泥器いっぱいのオリーブ色をした泥が回収された.幸いなことに表層部もかろうじて残っていた.そして,オケアン採泥器が回収されるとすぐに後部甲板から3mビームトロールが投入された.

 午後11時すぎにビームトロールが回収される.

 回収されたトロールはすぐにネットが開けられサンプリングが始まる.

 いく種類かの魚やエビ,そして底棲生物とともに玄武岩らしい礫や軽石が見つかった.見事に円磨された礫もある.

 海洋研究所所属M1の黒田君と末次さん.黒田君はこれで本日の作業が終了となる.末次さんはこれから仕事が始まる.

 この日採れた表層試料の数を確認し観測記録をとりまとめて午前0時半に就寝.


  • Camera: Pentax Z-20
  • Lense: SMC Pentax-FA Zoom 28-80mm f.3.5-5.6
  • Film: Fujicolour Reala Ace
  • Scanner: Epson FS-1200WINS