トンレサップ湖調査TS21−1

2000年11月18日〜12月5日

(その4:11月22日午後)


11月22日(水)午後:プノンペン→シェムリアプ

 午後1時半にホテルを出発し午後2時前には空港へ到着できた.調査隊員はぜんぶで10名.機材を含めると大きな手荷物が13個.96年の調査のときより3名増えただけだが,それでもずいぶんな大調査隊になったような気がする.出発カウンターで搭乗手続きを終えすべての手荷物をあずけて出発ロビーへ入る.そして午後2時50分ころに搭乗機VJ370便に案内された.

 

 

 午後3時すぎにVJ370はシェムリアプ空港に向けて離陸していった.窓からプノンペン市内や蛇行するメコン河,そして合流するトンレサップ川がよく見えていた.

 

 

 メコン河がトンレサップ川と合流し,そしてメコン河からバサック川が分流するあたり.メコン河とトンレサップ川とのあいだはほとんど水浸しになっていた.

 

 

 飛行機はすぐに雲上へと出てしまった.雲のあいだからときおり水浸しの地表が見える.

 

 

 シェムリアプ空港に近づき徐々に高度を落とし始めた飛行機からぼんやりと地表が見えるようになった.プノンクロムはまだ島のまま.

 

 

 9月に訪れたときと比べて水が退いたようなようすは見あたらない.大地はあいかわらず泥水に覆われている.

 

 

 遠くにプノンクロムを見ながらシェムリアプ空港に到着した.午後4時ちょうどだった.

 

 

 空港で手荷物を受け取り,それから手配してあった車2台に分乗してシェムリアプ市内へ入った.午後5時前にバイヨンホテルに到着し全員でチェックイン.フロントのスピアークさんが307号室の鍵を手渡してくれる.入ってみたら20畳くらいはありそうな広い部屋だった.これだけ広いと機材や試料を広げるのにも好都合だ.部屋のすみに荷物をおろして市場へ出かけ,とりあえず必要な飲み物を買い,それからアセイとアヘンの店とに顔をだしてホテルに戻った.

 96年の調査のときに通い詰めたサマピアップレストランにて午後6時半から全員そろっての夕食.小沢君とソタムとが全料理を注文する.うまい料理とビールとになつかしい話が弾む.そして食事中に明日のおおまかな予定を伝えて午後8時半にホテルへ戻った.

 ホテル前のカフェでコーヒーを飲みながらノートをまとめていたら,ホテルの玄関に垂れ幕が下がっているのが目にとまった.なんだろうと近づいてみたら,なんと「WELCOME TO Dr. STUKAWAKI'S GROUP」とある.これには驚いた.つづりや文法はちょっとおかしいが,ホテルの歓迎ぶりにちょっと恥ずかしいながらも嬉しい.

 

 

 日本人メンバーでマティーニビヤホールへ行った.乾季のはじまりに特有のさわやかな風が心地よい.加藤さんや神谷さんはシェムリアプの変わりように驚いている.初めてここを訪れる尾田さんや小沢君はのどかな雰囲気が気に入ったようだ.ビールをのみなおして午後10時半にホテルへ戻った.そして明日の予定を確認しなおして就寝.遠くからビヤホールのにぎやかな音楽が聞こえていた.