トンレサップ湖調査打ち合わせ渡航(TS21−1b)
2001年1月21日〜26日(その2:1月23日)

1月23日(水):プノンペン

 朝食をとりに一階のカフェに降りたところ,そこはフランスの大観光グループにすっかり占拠されていた.ヨーロッパからの観光客にとって,乾季半ばのこの涼しい季節は絶好の観光シーズンらしい.しばらくロビーで待たされようやくテーブルにつくことができた.食事中にカンボジア地質調査所のシエン・ソタムがやってくる.本日の式典の段取りをふたりでおおまかに決め,ちょっと雑談したあと彼は職場に戻っていった.

 午前中にいつもの床屋へ行って髪を整えてもらい,プノンペン芸術大学と環境省とにちょっと立ち寄ってからトンレサップ川の水位を見に行った.まずバサック河がメコン河から分岐するあたりへ行く.水がほとんどなくなったバサック河は小川のようにみえる.

 
 
 
 すっかり干上がった河床には粗末な家々が立ち並んでいた.係留された小舟も多い.クメールの漁民たちだろうか.
 
 
 
 続いて王宮前のトンレサップ川を訪れた.水位の下がりきった川はメコン河に向かってゆるやかに流れている.
 
 
 
 トンレサップ川沿いの歩道を上流に向かって歩いてみる.護岸がとぎれるあたりから先の川岸には簡素な畑が作られていた.
 
 
 
 川の中央を高速船が走りすぎていった.船がたてた波が川岸に激しくうち寄せる.この波にはかなりの削剥作用がありそうだ.
 
 
 
 歩道をさらに上流側へ向かって歩く.いつも立ち寄る喫茶店「ガーデン・バー」がみえてきた.ここでちょっと一休みしてホテルへ戻る.
 
 
 
 北京飯店での昼食後に中央市場へ出かけた.まずカフェでコーヒーを一杯.
 
 
 
 それから市場を歩いてみた.しかし,在カンボジアの中国人あるいは中華系クメール人にとっては旧正月の初日とあって閉まっている店が多い.
 
 
 
 正面入口付近にある宝飾店はすべて閉められていた.観光客相手の土産物店だけがいつもどおりの営業のようだ.日本へのおみやげを買っておく.
 
 
 
 ホテルへ戻って服装を整えてからトゥール・コックにあるカンボジア地質調査所地質部門の事務所へ向かった.道路が空いていたため約束よりも30分も早い午後2時半に事務所へ到着する.しかし,室内には式典の準備がすっかり整えられていておおかたの主賓たちも到着済みだった.午後3時にソタムの挨拶で式典が始まる.引き続いてソヴ・シブクン所長のお礼の言葉があった.ソタムに請われるままに返礼をする.
 
 
 
 式典終了後は事務所のベランダでコーヒーとお菓子の質素なパーティ.カンボジア地質調査所三部門の主だった職員たちがきていた.
 
 
 
 パーティのあとでソタムやサンバースたちと5月に予定しているトンレサップ湖調査の打合会を開いた.調査実施日程やカンボジア側からの参加予定者などをおおまかに決めておく.この調査をふまえた将来の発展計画についても相談しておいた.そして午後4時半に事務所を辞したあと環境省に立ち寄った.トンレサップ計画代表のボンヘア博士に会って湖にかかわる最近の国際情勢についての情報を提供してもらう.それからホテル近くのレストランで夕食をとり,部屋に戻って明日のトンレサップ湖行きに備え測定機器の準備を済ませてからベッドに入った.

  • Camera: Pentax MZ-3 and Asahiflex 1A
  • Lense: SMC Pentax-FA Zoom 28-80mm f.3.5-5.6 and Takumar 50mm f.3.5
  • Film: Fujicolour Reala Ace
  • Scanner: Epson FS-1200WINS