南タイの津波堆積物,大気汚染,およびカンボジアEMSB渡航

2006年2月25日〜3月14日(その3:2月28日)


2006年2月28日(火):カオラック→プーケット

 朝食後すぐにホテルをチェックアウトする.荷物をホテルにあずけて車でカオラック海岸へ.おだやかな海には昨日の船が浮かんでいた.砂浜には津波被害の残骸らしい瓦礫も積みあげられている.


 マングローブ林へ入るふたりと海岸で別れて荒木と船に乗り込んだ.ラインWのさらに北となるラインVへ船をまっすぐに走らせる.

 海はおだやかだった.うねりもほとんどない.

 ラインVでもっとも浅い5m地点から採泥を開始する.ここでは淘汰が比較的いい細〜中粒砂が回収された.石灰質堆積物がほとんどないのが特徴的だ.

 沖合となる15m地点では泥質堆積物が回収される.表層には赤褐色の泥がある.

 さらに沖合では一艘の漁船が操業中だった.

 沖合でラインUに移動する.水深20mでは赤褐色の粗粒砂が回収された.砂粒子の淘汰はわりといい.石灰質堆積物がわずかに含まれている.

 しかし水深15m,10m両地点は泥だった.

 船がだんだん岸に近づいていく.

 澄み切った海水中を上下する採泥器がよく見える.

 ラインUの5m地点からは細粒砂が回収された.

 そしてもっとも北となるラインTへ移動した.海岸が間近だ.

 ラインTの水深5m地点からは細粒砂が採れた.しかし10m地点では礫が数個ひっかかってきただけだった.採泥器を再投入したら礫まじりの細粒砂が回収された.

 荒木は船にすっかり慣れたようだ.心身ともに単純にできているのだろう.

 観測の合間はずっとタイ語を勉強していた.

 水深15m地点の堆積物を採集したところで観測終了.船を海岸へ戻すことにした.水深のせいか海岸近くの海の色が微妙に違っている.

 津波石の散在する岬沖を通って船着場となる海岸へ.

 海岸が近づいてくる.そして午後0時半に到着.パサコーンたちは海岸で待っていてくれた.船への支払いを済ませて車に乗り込む.

 昼食後にホテルへ戻り,そこで堆積物試料にホルマリンを加える.柳澤君はパサコーンとふたたびフィ−ルドへ戻っていく.そして戻ってきた彼らとともに午後3時半にプーケットへ向けてホテルを出発.途中の町で王室関係者通過待ちがあるものの午後5時半にはプーケットのインターポールホテルに戻った.

 部屋に入ってまずシャワー.汚れがやけにひどい窓から遠くの山がぼんやりかすんで見えていた.

 日本人だけでの夕食後にパサコーンから電話がかかってきた.深夜まで飲み歩く.パサコーン全開.

−2月28日の観測ライン−

  • Camera: Sony Handycam PC120 NTSC, Pentax Optio WPi and Pentax MZ-30
  • Lense: Carl Zeiss Vario-Sonner 4.2-42mm f.1.8 T*, SMC Pentax Zoom 6.3-18.9mm f.2.6-4.8 and SMC Pentax-FA Zoom 28-70mm f.4
  • Film: Fuji Reala Ace
  • Scanner: Canon Canoscan FS-4000US