カンボジアのメコン河音波探査等渡航

2006年4月15日〜4月26日(その2:4月16日)


2006年4月16日(日):シェムリアプ

 大八木に頼まれていたシェムリアプ川の水のサンプリングもあったし,カンボジア正月の初詣としゃれこんで遺跡区域に出かけることにした.午前8時半にペンの車でホテルを出発.その途中の道端にあるガソリン屋でペンが給油する.奇妙な薄緑色のガソリンに何が混ざっているのかとふと思う.


 午前9時前に上智大学研修所前のシェムリアプ川に到着.ここでボトルひとつ分の水を汲む.川の流れはまったくない.水温摂氏30.3度.伝導度はあいかわらず低い.

 遺跡区域へ向かう道路は混雑していた.おそろいのTシャツと麦わら帽子の集団が自転車をこぐ.トラックの荷台からは人がこぼれんばかり.正月の遺跡参りにやってきた地方の人たちだとペンが説明してくれる.

 観光客目当てらしい土産売りの自転車も道路を走っていく.以前は凧が人気だったが今はビニールを膨らませた玩具のようだ.

 午前9時すぎにアンコールワットへ到着.環濠を渡って境内へ向かう.環濠の水は茶色いながらも澄んでいる.

 境内へ入ったらものすごい人だった.これだけの人数が歩いて西参道がよく壊れないものだと思う.

 北側聖池は厚い赤潮で被われていた.水温摂氏31.3度と高い.伝導度は予想よりも高い値だった.汚水でも入り込んでいるのだろうか.

 人混みを避けて南側聖池方面へ移動する.参道には本道へ向かう人々の長い列が続いていた.

 なぜか人気のない第一回廊をのんびりと歩いて中央祠堂の東側へ出た.

 急な階段を上って中央祠堂に入る.見下ろす西参道はまさに人の洪水だった.

 遠くの森から観光用の気球がぽっかりと上がる.無粋だといつも思う.

 急な階段を下りて第二回廊へ.

 回廊の正面には正月らしい飾りがあった.カンボジアの人々はここで静かにお参りをする.

 沐浴場跡を一巡り.柱の風化がさらに進んだような気がする.

 そして地元の子どもたちが泳ぐ環濠で水をサンプリング.ついでに水温と伝導度を測っておく.水温摂氏33.3度.伝導度はシェムリアプ川よりもさらに低い値だ.

 アンコールワット前の食堂での昼食後,ペンの車でアンコールトムへ向かった.南大門前で下車し歩いて境内に入ることにした.中へ入ろうとする車で南大門前は渋滞だった.

 反対側にはさらに長い渋滞があった.ほとんどがバイクに乗ったカンボジア人たちだ.

 国外からの観光客を乗せたバスやタクシーもある.しかし,ワゴン車にぎゅうぎゅう詰め,あるいはトラックに鈴なりになったカンボジア人たちが圧倒的に多い.

 アンコールトムを抜けスピエン・トマーにちょっと立ち寄ってからタ・プローム寺院へ.

 タ・プロームの境内は不思議と空いていた.

 乾季の終わりだというのに緑の木々が美しい.

 巨木の幹に刻み込まれた落書きが腹立たしい.来るたびに増えているようだ.さまざまな言語がある.これは漢字だろうか.

 静かな境内を久しぶりに散策した.

 タ・ケウ前でちょっと止まってからバイヨンへ.

 バイヨンもそれほど混雑してはいなかった.外国人観光客が多い.カンボジア人たちはアンコールワットに集中しているようだ.

 第一回廊をまわって南側から中央祠堂へ上った.

 ここへ入るのは久しぶりだ.1992年のボーリング調査をふと思い出す.

 バイヨン前の茶店で熱いコーヒーを一杯.

 南大門でふたたび渋滞に巻き込まれた.門が見える前から車が動かなくなる.渋滞の列はじきに2列,そして3列とふくれ上がる.

 門を通過するのに40分もかかった.反対側にはさらに長い渋滞の列ができていた.車の帯はバケンを過ぎてもまだ続いている.

 アンコールワット前ではたくさんのカンボジアの人々が涼んでいた.観光客だろうか.ここでもふたたび渋滞に巻き込まれる.

 バイヨンからタ・プロームホテルまで1時間半もかかった.部屋に入ってまずシャワー,そしてビールで喉を潤す.それからデータの整理とサンプルのパッキングなど.

 午後7時に夕食に出る.ホテル周りの飾りはまるでクリスマスのようだ.木房食堂で夕食.タイガーカフェでコーヒー,そしていつものバーでウイスキー.

  • Camera: Sony Handycam PC120 NTSC and Pentax Optio WPi
  • Lense: Carl Zeiss Vario-Sonner 4.2-42mm f.1.8 T* and SMC Pentax Zoom 6.3-18.9mm f.2.6-4.8