カンボジアのメコン河音波探査等渡航

2006年4月15日〜4月26日(その6:4月20日)


2006年4月20日(木):プノンペン

 ホテルでの朝食を済ませ午前7時半に親方のワゴン車で船へ向かう.船着き場にすぐに到着.村上さんと松岡さんが測器の調整にさっそくとりかかる.


 船の左右にたくさんの遊覧船が浮かんでいる.これだけの客がいるのだろうかといつも不思議に思う.

 待っている時間を使って河川水の伝導度などを測ってみた.この時期としてはふつうの値だが水温はやや高い.ふとみるとブーマーが水面に浮かんでいた.

 午前10時をすぎた.測器の調整も最終段階に入ったようだ.

 河面にはアオコがただよう.その中に腹を見せて小魚が浮かぶ.

 そんなところで網を投げる老漁師もいる.

 船のとなりに高級遊覧船の「チェンラ」が入ってきた.船上で8ドルものの高級ランチをふるまう船だ.ただ,客が乗っているところはいまだに見たことがない.

 測器の調整作業が終了.午前11時20分に船着き場を離れてまずメコン河方向へ向かった.

 川底の砂を採集する船が通りすぎていく.遠くにカンボジアーナホテルが見える.

 トンレサップ川の茶色い水とメコン河の青く済んだ水との境界付近にさしかかった.両者ともに流速がないせいか境界は不規則に乱れている.

 その境界をすぎて船はメコン河の青い水面をさらに東に向かった.

 しばらく走ったあとで反転してブーマーが投入される.

 左舷後方に十分に離れた位置でブーマーが固定される.

 そしてテスト観測の開始.船はゆっくりとトンレサップ川へ入りそのまま上流方向へ進んでいく.

 日本橋の下をくぐってさらに上流へ.このあたりで水質を測ってみた.結果は昨日とほぼ同じ.

 左手にルッサイ・ケオの石油貯蔵所が見えてくる.船上で昼食を済ませる.

 ふたりは記録の確認や測器の調整に慌ただしく動く.資源総局のビデオ係がその動きを映像に納め続ける.

 左手にはチャム人たちの住宅地,右手には中州の田園地帯が見えるようになった.

 ここは工場用地にでもするのだろうか.メンがサングラスをかけて気取っていた.

 ブーマーとストリーマーが船の後方できれいな航跡を作る.

 造成地からは多量の粗粒堆積物が川に崩落しているようだ.船上ではヨンユットさんが位置の確認中.

 新しくできた携帯電話用タワーのあたりで反転.午後3時.逆方向に向かってテスト観測を続ける.このあたりでも河川水の伝導度はかわらず.水温はさらに高く気温なみになった.

 1時間半ほど走ったところで日本橋が見えてきた.

 橋脚の黒ずんだ部分が増水時の水位を示している.

 プノンペンの街が近づいてきた.高速艇がそばを走り去っていく.この時間にどこへ行くのだろう.

 左手に建設途中で放棄された中州の建物跡,右手に応急が見えてきた.

 夕日がさし込む中を船はゆっくりとメコン河へ入っていった.このあたりの河床縦断面の記録は見事だった.

 午後5時半に観測終了.

 ブーマーとストリーマーを船上に引き上げる.

 夕日が沈む中を船着き場へ引き返した.

 船上で明日の予定を決めておく.メンたちがそれを船のスタッフに伝える.

 午後6時に船着き場に到着.バイクと車で混み合う道路をなんとか横切ってワゴン車でホテルへ戻った.

 シャワーで汗を流してからホテル向かいの川菜館で夕食.夜にはヴァンナ一家がホテルに面会にきてくれた.


  • Camera: Sony Handycam PC120 NTSC and Pentax Optio WPi
  • Lense: Carl Zeiss Vario-Sonner 4.2-42mm f.1.8 T* and SMC Pentax Zoom 6.3-18.9mm f.2.6-4.8