地学実験の記録
2001年度後期(その2:11月16日〜12月7日)

11月16日:野外調査実習(4:手取川・恐竜パーク白峰)

 地学実験では初の試みとして,官用車2台を使って手取川へ出かけた.受講生がたった2名なのでできたことではある.まず川沿いのところどころで車を止めて河成段丘や段丘礫層などの説明をした.それから手取渓谷を見学して手取川ダムを訪れる.手取湖は満水だった.ついでに手取層群の礫岩を観察してもらう.


 続いて白峰村の恐竜パーク白峰へ.恐竜の抱卵シーンのジオラマを見物し記念写真も撮っておく.

 続いて恐竜のステレオグラフに挑戦する.教官2名は合格するものの,受講生2名ならびにTAの2名はすべて失格.

 最後に標本庫で手取層群産の貝化石や植物化石,恐竜の足跡化石などを見学しておしまい.大学に戻ったのは午後6時だった.

11月30日:岩石学実習(1:岩石薄片試料の作成)

 2回にわけての岩石学実習の第1回目.顕微鏡で観察するための岩石薄片試料を作ってもらった.まずは用意しておいたカコウ岩の薄切り試料の片面を回転板で磨く.


 引き続いてガラス板の上で試料をさらに磨き上げていく.それから磨いた面をスライドグラスに貼り付て反対側の面を磨く.根気のいる作業だがふたりは用心深く黙々とこなしていた.初めてにしてはなかなかうまい.

 研磨台で試料を思い切り薄くしたあと,鉄板上で試料の厚みをゆっくりと減らしてゆく.それからガラス板で研磨する.ときどき顕微鏡をのぞいて試料の厚さの見当をつける.

 試料作成作業もいよいよ最終段階に入った.いちばんきめの細かい研磨粉で試料を仕上げる.このあとで試料をカバーグラスでおおって顕微鏡観察用試料が完成.終わったときは午後7時近くになっていた.

12月7日:岩石学実習(2:岩石薄片試料の鏡下観察)

 この日は前回の実習で作ったカコウ岩の薄片を鏡下で観察してもらった.岩石顕微鏡の仕組みをざっと説明し,カコウ岩の成因についても簡単な説明を加えて実習の開始.スケッチをとりながら構成鉱物を鑑定してもらう.比較材料として安山岩の薄片も観てもらった.


 背後の騒音と異臭を気にしながらも観察をすすめる受講生たち.おしまいには立派なスケッチができあがっていた.騒音と異臭の原因はこちら→

 そして実習後にはささやかなクリスマスパーティ→

  • Camera: Konica現場監督WB, Canon Power Shot S20
  • Lens: Konica Lens 35mm f.3.5, Canon Zoom Lens 6.5-13.0mm f.2.9-4.0
  • Film: Fujicolour Super 400
  • Scanner: Epson FS-1200WINS