地学実験の記録
2003年度後期(その2:10月24日〜12月5日)

10月24日:野外調査実習(その3:大桑)

 国外渡航中だったため,金沢市大桑での野外調査実習を共同担当者の加藤さんと技術員の陰地君がやってくれた.


10月31日:大学祭のため休講


11月7日:古生物学実習(その1:貝化石の整形と鑑定)

 共同担当者の加藤さんが貝化石の整形と鑑定実習を実施した. 国外渡航中のため不在でもあった.


11月14日:古生物学実習(その2:介形虫の観察)

 共同担当者の加藤さんの監督のもとに,日本学術振興会特別研究員の田中源吾君が介形虫化石の鑑定実習を実施した. 国外渡航中のため不在でもあった.


11月21日:地質図学実習(その1:地形図学)

  金沢市小二又に今期最後の野外調査実習に行くつもりだったが,朝からの雨のために地形図学実習に切り替えた.まず黒板を使って図学の意味や実際の作業方法について説明する.


 ふたりのTAの補助のもと,さっそく実習にとりかかってもらう.

 となりの実験台では研究室4年の大植と技術員の陰地とが実際の地質図を作っていた.いい見本を提供してくれているようだ.

 難しい作図例ともなるとTAたちの指導にも熱が入ってくる.

 おしまいにはTA自らが作図に取り組む.

 実験中に昨年度卒業生の細田洋人が勤務先の島根県からはるばるとやってきた.

 実習が終わったのは午後6時だった.キャンパスは真っ暗になっている.

11月28日:岩石学実習(その1:岩石薄片試料の作成1)

  これから3回をかけて行う岩石学実験の1回目.岩石薄片試料の意味や作成方法などをまず説明する.そしてあらかじめ切断しておいたカコウ岩を受講生に配布しさっそく作成に取りかかってもらった.人数が少ないせいか作業は楽なようだ.回転板上の手の数も少ない.


 手際のいい受講生たちはガラス板上での研磨作業にすぐ移行する.

 試料の厚さや磨きかげんを目と指先で確認しながら研磨作業を進めていく.

 片面を磨き上げた試料をスライドグラスに貼り付けてから反対側の研磨に入る.

 試料が薄くなってきたところで顕微鏡を使って厚さを確認する.これではまだ厚い.

 ガラス板上でさらに研磨する.かなり薄くなってきた.

 試料が観察に使えるようになったら仕上げ擦り.今学期の受講生たちはとても手際がよかった.午後5時前には初めてにしてはなかなか見事な観察試料を作り上げていた.

 ひとりを除いては・・・・.

12月5日:岩石学実習(その2:岩石薄片試料の作成1)

  今日は岩石学実験の2回目.あらかじめ切断しておいた流紋岩を受講生に配布しさっそく作成に取りかかってもらった.カコウ岩よりも軟らかくてもろいということを徹底しておく.研究員のふたりも学生たちに混じって試料作りを開始する.


 研磨作業中にふたりが試料を割ってしまったが,それにしても今回の作業は順調だったようだ.始めて30分後にはもう片面が仕上がっていた.

 研磨面を注意深くスライドグラスに貼り付ける.

 引き続いて反対側の研磨に入る.前回はここで手こずったようだが今回は早かった.

 それからガラス板上での仕上げ擦りに入る.

 開始して1時間半後に最終仕上げに入った受講生もいた.全員が午後5時までにはすべての作業を終えてくれた.

  • Camera: Canon PowerShot S20
  • Lens: Canon Zoom Lens 6.5-13.0mm f.2.9-4.0