地学実験の記録
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2005年度前期(その2:5月13日〜6月10日)
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5月13日:野外調査実習(3:金沢市上辰巳の犀川上流) 早朝には雨が降っていたし天気予報も好天は期待できないようなことをいっていた.しかしお昼前には晴れ間が広がってきたため予定どおり金沢市上辰巳の犀川上流に野外調査実習にでかけた. 現地に到着後まず現在位置を確認する |
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犀川の水量はとても少なかった. | ||
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橋をくぐってやや上流へ行ったあたりで最初の観察を行う. | ||
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ここには中新統砂子坂層の砂岩が露出する. | ||
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いい感じだ. | ||
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それから川岸の崖をつたって上流側へ移動した.足取り不安ながらも受講生たちがやってくる. | ||
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途中でちょっとひと休み. | ||
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犀川が左へ曲がるあたりの露頭に到着した.ここに露出するのも砂子坂層だ.これより上流には火山岩が分布するようになる. | ||
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昨年の台風の影響なのか,このあたりの地形がなんとなく変わってみえる. | ||
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この露頭でも時間をかけて地層を観察してもらう.貝やウニの化石がみつかる.受講生たちの観察結果をふまえて砂子坂層の堆積環境や日本海の成立史などを簡単に説明しておく. | ||
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地層の全体をみわたすため対岸へ移動することにした.研究室の陰地と4年の長屋が渡渉できそうな場所を探す. | ||
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研究室4年の幸美が彼らに続く.あいかわらずのへっぴり腰.彼女に続いて受講生たちがつぎつぎと川を渉っていく. | ||
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対岸からここでの砂子坂層がごくわずかに北へ傾斜することを確認してもらった. | ||
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つづいて川岸を下流方向へ移動する.生痕化石が見事に発達する砂岩が河床にみつかった. | ||
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典型的な巣穴の化石.スケールになった指のパフォーマンスのほうがおもしろい. | ||
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ここで受講生の水切り大会.みんなうまくない. | ||
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さらに下流へ歩いて砂子坂層最上部の斜交層理や液状化砂岩が発達する砂岩をみてもらう.堆積構造の意味や当時の堆積環境をここで理解してもらう. | ||
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ここでも水切り大会.ちょっとは上達したようだ. | ||
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川をもう一度渉って砂子坂層の砂質シルト岩を観察してもらった.ここは植物化石を多産することで知られる. | ||
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雪解け水は冷たい.なにも泳いで戻ることはあるまいに・・・.この詳細はこちらで. | ||
5月20日:地質図学実習(2:地形図の読み方) ※カンボジア出張中 陰地章仁技術員が地形図の読み方(その2)を指導してくれた. |
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5月27日:古生物学実習(1:貝化石の整形と鑑定) ※カンボジア出張中 受講生たちが大桑層で採集してきた貝化石の整形と鑑定の実習を共同担当者の加藤道雄さんが行ってくれた.(撮影:竹内朝美) |
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大桑層の砂岩から貝化石を取り出す. | ||
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歯ブラシと千枚通しで整形してできあがり. | ||
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研究室の新4年生たちもこの作業にとりくんでいたようだ. | ||
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6月3日:古生物学実習(2:底生有孔虫化石の鏡下観察) ※カンボジア出張中 共同担当者の加藤道雄さんが底生有孔虫化石の鏡下観察実習を行ってくれた.(画像記録なし) |
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6月10日:野外調査実習(4:金沢市小二又の金腐川上流) 天気予報は午後から雨と伝えていたが予定どおり金沢市小二又の金腐川に最後の野外調査実習にでかけた.途中の道路がすっかりよくなったため,総合教育棟から10分足らずで現場に到着する.6月とあって草の生い茂る斜面を下って最初の露頭に到達した.マムシの出現にちょっとあわてるものの予定どおりに実習開始. |
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ここに露出する大桑層の岩相や含有化石,そして地層の傾斜などを受講生によく見てもらう. | ||
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いったん道路に上がってからふたたび金腐川へ降りた.河岸は完全に人工の壁となっているため河原へ降りるのに一苦労.幸美得意のへっぴり腰がここでも見られた. | ||
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河原を下流へ向かって歩く.水の量がいつになく多い.砂防ダムを飛び越えてさらに下流へ. | ||
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河床に大桑層の砂岩がときおり露出するが,受講生たちはそれを観察するゆとりすらないようだ.ひたすら下流へ足を運ぶ. | ||
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草をかき分けてさらに下流へ.ここで粗粒凝灰岩が出現した.大桑層の最下部付近に存在する凝灰岩であることを説明する. | ||
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橋の下をくぐってさらに下流へ.セメント壁を降りるときには陰地章仁が受講生たちの足場をつとめる. | ||
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そして下位の高窪層最上部となる上涌波凝灰岩の露頭へ.凝灰岩の成因や特徴などをここで説明する. | ||
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もう少し下流へ歩いて高窪層に典型的な青灰色の砂質泥岩を見てもらう. | ||
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ここで実習を終わりにして上流側へ引き返した.さきほどの露頭面には気の早いツツジが咲いていた. | ||
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セメント壁を一足先に登る.4年の坂井健一があとに続く. | ||
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セメント壁の上で坂井とふたりで残る連中を引き上げにかかった.壁下に残った陰地と大植が踏み台役をつとめる.まず木幡伸子があがってきた. | ||
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続いて竹下幸美があがってくる.彼女に続いて受講生たち,そして最後に竹内朝美と堂満華子.全員が道路にあがったところでバスへと引き返した. | ||
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