地学実験の記録
2005年度前期(その3:6月17日〜7月1日)

6月17日:岩石学実習(1:岩石薄片試料の作成,その1)

 地学実験は今日から岩石学実習に入った.試料となる岩石薄片の作り方をおおざっぱに説明し注意点を伝えたうえでさっそく実習に入ってもらう.まず回転台での粗磨り,そしてガラス板上での中磨り作業.


 そしてガラス板上での仕上げ磨り.ここまでは全員順調だった.

 そして磨いた面をスライドグラスに貼り付ける.研究室4年の竹下幸美がまず手本を見せる.そして受講生たち.

 ホットプレート上でレーキサイドセメントを溶かし,それで磨いた岩石をガラスに貼り付ける作業だ.

 一休みのあとで試料の反対側の研磨作業に入る.陰地章仁と堂満華子が貫禄で見守る.

 薄片を薄くするのには時間がかかる.回転台が手で隙間なく埋め尽くされる.

 最初のひとりが鉄板上での中磨り作業に移った.

 そしてガラス板上での中磨り作業へ次々と移行していく.

 中磨り作業では偏光顕微鏡を使って磨き具合をときおり調べる.

 まだやや厚いようだ.

 そして最後に仕上げ磨り.

 ふたりが最後まで居残りで作業を続けた.外はもう暗い.午後8時半に実験終了.

6月20日:岩石学実習(1:岩石薄片試料の作成,その1の補講)

 先週の地学実験で試料作成が間に合わなかった受講生がひとりやってきた.


 そしてまたひとり・・・.

6月24日:地質図学実習(3:地質図の書き方) ※東京出張中

 共同担当者の加藤道雄さんと技術員の陰地章仁君が地質図学実習を行ってくれた.

 

7月1日:岩石学実習(2:岩石薄片試料の作成)

 2回目の岩石学実習では火山岩の薄片試料を作ってもらった.材料となるのは中新統七曲層に挟在する玄武岩の岩脈から採集したもの.2度目とあって受講生たちは慣れた手つきで粗磨り作業から中磨り作業へ移っていく.


 全員が順調に仕上げ磨りに移行する.

 片面を磨き終えた試料を樹脂でスライドグラスに接着する.今年の受講生たちはわりと器用だ.ここまでの作業が無難に終わった.

 そして反対側を磨いていく作業に移った.まずは粗磨りから.

 この玄武岩は前回のカコウ岩よりも軟らかい.試料を磨りきってしまわないよう注意しながら作業を進める.

 回転台での作業のあとは鉄板上で試料の研磨をさらに進める.

 続いて中磨り作業.手際のいい受講生は午後3時すぎにすべての作業を終えてしまった.実習開始後たったの2時間だ.

 中磨りの途中,試料の厚さを顕微鏡でときどき確かめる.

 いい具合に磨き上がってきた.最後に仕上げ磨り,そして試料の表面をマニキュアで保護して前作業終了.
 
 作業が早く終わった学生たちは気楽だ.午後4時に全員が実習を終えてしまった.

  • Camera: Pentax Optio S4, Canon PowerShot S2, Casio GV20 0 and Sony HandyCam DCR-PC120
  • Lens: SMC Pentax Zoom 5.8-17.4mm f.2.6-4.8, Canon Zoom Lens 6.5-13mm f.2.9-4.0, Casio Lens 4.6mm f.2.8 and Carl Zeiss Vario-Sonner 4.2-42mm f.1.8 T*