地学実験の記録
2010年度前期(その3:6月4日〜)

2010年6月4日:地盤工学実習(1:金沢大学角間キャンパス) ※カンボジア出張中

 共同担当者の高原さんによる地盤工学実習の一回目.まず実験室で今日の実習内容についての説明がある.


 それから角間キャンパスにて地盤の変状やそれにともなう構造物の変形を見学.以下の画像はTAの三宅君による撮影.みんなを見送ってから金沢駅へ向かった.

 最初はキャンパス中地区あたり.

 続いて中地区と北地区とをむすぶ連絡橋.通称アカンサスインターフェース.

 構造物にずれがある.学生にもちょっとばかりずれたのがいたりする.

 床面の段差.

 暑い中をずいぶん歩いたようだ.

 

2010年6月11日:地盤工学実習(2:地学学生実験室) ※カンボジア出張中

 地盤工学実習の2回目は実験室内での地盤の液状化実験など.実験・実習の道具や材料の数々.以下,撮影はTAの三宅君.


 まずは液状化についての授業.

 続いてケチャップやかたくり粉などを使っての・・・

 ダイラタンシーやチキソトロピーの実験.

 ビーカーに入れた砂で液状化を実感してみる.

 砂質地盤の液状化実験についての説明を映像でみて,

 いよいよ実験にとりかかる.水で飽和させた砂質地盤の準備など.

 重い電池は液状化した砂の中へ沈んでいく.砂の中に埋め込まれた軽いフィルムケースは浮き上がってくる.

 そしてグラベルドレインの実演.

 

2010年6月18日:地質図学実習(2:地学学生実験室)

 最後の野外実習にマイクロバスででかける予定だったが,昼前からあいにくの雨が降り始めた.そのため翌週に予定していた水系図と空中写真の実習に急いで変更した.地下構造が地形となってあらわれる理由や地形から地下構造を読み取る方法などについて黒板で説明し,まず水系図の作成にとりかかってもらった.


 角間キャンパス付近の地形図にトレーシングペーパーを重ね,等高線をよみながら水系をていねいにひろいだしていく.

 かなり細かい作業だ.学生たちは尾根と沢とをときおり混同しているようだった.

 雨はずっと降り続いていた.そのおかげで涼しい.

 水系図がだんだんできあがってきた.

 3時のおやつはタイみやげのドリアンキャラメル.

 作業を開始して1時間半ほどで水系図がほぼ完成.

 続いて同じく角間キャンパス付近の空中写真からリニアメントを読み取る練習.

 必要に応じて空中写真を立体視する.道具をつかったり自力でなんとかしたり.

 この実験台はTAの三宅君をまじえてなんとなくくつろいだ雰囲気.

 リニアメントの図ができあがったところで,水系図の読み取り結果とあわせ,角間キャンパス付近の地形やそれから読み取れる地質構造について解説した.午後4時すぎに実験終了.

2010年6月25日:古生物学実習(地学学生実験室)

 5月14日の大桑町での野外実習で採集した貝化石の整形と鑑定の実習を実験室で行った.実験室にひと月以上放置した貝化石はすっかり乾ききっていた.それぞれが採集した化石を手元において実習開始.


 まず千枚通しで化石についた砂をおおまかに掻き取る.

 つづいて歯ブラシをもちいて化石の表面から砂をていねいにこすり落とす.

 これがブタ毛の歯ブラシ.砂をこすり落とすのにはてごろな硬さだ.

 化石の表面にこびりついた砂は千枚通しでそっと掻き落とす.割れてしまった貝化石は瞬間接着剤でもとどおりにくっつける.

 貝化石のクリーニングと整形作業が着々と進む.

 ホタテガイやキリガイダマシがほとんどだが,オオノガイやフジツボの化石もある.

 図鑑や論文を参照しながらの鑑定作業.

 ラベルに学名と和名,採集日と採集地,そして採集者の氏名を書き込んで作業終了.

 来週は今学期最後の野外調査実習になる.

  • Camera: Pentax Optio W60, Optio WPi and others
  • Lens: SMC Pentax Zoom 5-25mm f.3.5-5.5, SMC Pentax Zoom 6.3-18.9mm f.2.6-4.8 and other lenses