地学実験の記録
2010年度後期(その3:10月22日〜12月17日)

2010年11月19日:土質力学実習(2:地学学生実験室) ※カンボジア出張中

 共同担当者の高原さんによる土質力学実習の2回目.学生実験室にて地盤の液状化などの実習.


 

2010年11月26日:地質図学実習(2:地学学生実験室) 

 午後1時から会議があったため共同担当者の高原さんに地形図学実習の担当をお願いした..


 午後2時半に学生実験に復帰.

2010年12月3日:野外調査実習(4.金沢市小二又)

 朝から雨が降っていたが,これ以上の延期はできそうにないため予定どおり最後の野外調査実習に出かけることにした.幸いにもお昼になると日が差し込むようにもなってくれた.


 午後1時に地学学生実験室を全員で出発.大学のマイクロバスに乗ってて小二又の実習地へ向かった.

 5分ほどで小二又に到着.5年前には行くだけで30分以上かかっていたことを考えると雲泥の違いだ.

 まずは現在地の確認から.角間キャンパスのすぐ近くとはいえ,地図に載っていない新しい道路に学生たちはとまどっていた.

 雨と植生とで近づくには危険があるため,金腐川対岸の露頭を道路から観察する.

 地層の傾斜にとくに注目してもらう.クリノメーターを使って傾斜方向とおおよその角度とを測定する.

 道路に沿って北へ歩く.ここで地すべり地形の説明.

 ふいに風が吹いて雨が落ちてきた.駐車場で待ってくれているバスへ急ぐ.

 バスに乗り込んだときには土砂降りになっていた.バスの中で地すべり地形の説明を続ける.そのまま15分間ほど待ってみたが,雨はやむどころか激しさを増していった.空には稲妻がときおりきらめく.バスから降りての観察をあきらめ,すぐ近くに露出する大桑層についても説明した.

 雨がやむ気配をみせないためバスに乗ったまま次の露頭へ移動した.ここには高窪層最上部の軽石質凝灰岩が露出する.バスの窓から傾斜などを観察.

 小二又バス停近くの大露頭もバスの窓から見学し,このあたりの地質構造について説明してから角間キャンパスへ引き返した.

高窪層最上部の軽石質凝灰岩試料.

 午後2時半前に角間キャンパスに到着.これで今日の実験は終了となった. 

2010年12月10日:古生物学実習(地学学生実験室) 

 犀川の大桑層で採集した貝化石の整形と鑑定実習.先端大学院大学での会議に出かけるまでの30分間で貝化石のクリーニング手順を急いで説明し,すぐに実習にとりかかってもらった.


 まず千枚通しを使って化石についた砂岩をおおざっぱにとりのぞく作業から.

 続いてやわらかい歯ブラシを使って化石表面の砂粒をていねいに掻き取る.

 貝化石の裏側にこびりついた砂粒はふたたび千枚通しで掻き落とす.

 犀川層で採集された硬い化石もあった.

 ひとりひとりへの指導はTAの三宅君が手伝ってくれる.あとの指導は彼に丸投げして午後1時半に先端大学院大学へ.

 午後7時に実験室へもどってきたら,きれいに整形され名札がついた貝化石がならんでいた.

 数は少ないもののなかなかきれいなできばえだ.

 実験室の中をざっと片付けて終了.

2010年12月17日:古生物学実習2(地学学生実験室) 

 空中写真をもちいて地形のリニアメントを読み取る実習を予定していたが,年末のせいか出席者が7名と少なかったため予定を変更して浮遊性有孔虫の顕微鏡観察を行った.実体顕微鏡や試料を急いで準備し,顕微鏡の使い方や浮遊性有孔虫について簡単に説明したあと拾い出し作業に入ってもらった.


 実体顕微鏡の視野の中で浮遊性有孔虫を拾い出す作業は,不慣れな学生たちにはややこしい作業のようだった.

 あたらしく購入したばかりの照明が思った以上に使いやすい.

 拾い出した浮遊性有孔虫は群集スライドに種類ごとに区分して並べる.

 TAの三宅君が個別の指導にあたってくれる.彼の後ろ姿はややまぬけ.「マッサージ」としか読めない.

 新人TAの金児君は来年度にそなえて拾い出しの練習.

 群集スライドのマスに並べられた浮遊性有孔虫.

 並べた有孔虫を携帯電話で顕微鏡撮影する学生もいる.意外とよく写るものだ.

 実験室の片隅には同じ顕微鏡でふたり仲良く観察するTAたちの姿があった.

 午後4時に実験終了.これで年内の地学実験は予定すべてが終わった.

2010年12月24日:冬期休業


2011年1月31日:冬期休業


  • Camera: Pentax Optio W60, Optio W90, Optio WPi and Nokia E72
  • Lens: SMC Pentax Zoom 5-25 mm f.3.5-5.5 and 6.3-18.6mm f.3.3-4