地学実験の記録
2012年度前期(その3:5月25日〜6月22日)

2012年5月25日:地質図学実習(1:地形図の読み方)

 角間キャンパス内での簡易測量実習の予定だったが,午前中からのあいにくの雨のため室内での地質図学実習にした.黒板を使って地形図や等高線について説明し,その後に例年どおりの練習問題にとりくんでもらった.


 まず基本編から.左側の正方形に描いてある等高線にもとづいて,対になった右側の立方体に地形を立体的に描くという問題だ.

 緩斜面と急斜面とで等高線の現れ方にどのような違いがあるかをバウムクーヘンで説明する.

 一定方向への単純な傾斜面につづいて東西で傾斜が変化する問題や,火山地形にあるような円錐の問題にもとりくむ.

 頭をなやませながらも学生たちはこの実習にとりくんでいた.

 できあがった立体図を色鉛筆でしあげていく.

 基本編の残りは次週までの宿題にした.午後4時すぎに実験終了.

2012年6月1日:土質力学実習(1:角間キャンパス) ※カンボジア出張中

 環境デザイン学類の高原利幸さんの担当での土質力学実習の1回目.


 角間キャンパス内で構造物や建造物の変状などを見学したようだ.画像は一昨年度のもの.

2012年6月8日:土質力学実習(2:地学学生実験室) ※カンボジア出張中

 高原利幸さんの2回目の担当.


 地学学生実験室での液状化やダイラタンシーの実験など.画像は一昨年度のもの.

2012年6月15日:簡易測量実習(1:角間キャンパス)

 かねてから予定していた簡易測量実習を角間キャンパス北地区で実施した.使う道具はクリノメーターのみ.これと歩測を併用して学生たちに簡単な地図を作ってもらう実習だ.作図にはプロトラクターも併用する.


 学生実験室での30分ほどの説明ののちに実習開始.総合教育2号館の玄関前をそれぞれに歩き始める.

 正面にある立木や煙突などを目指して慎重に足を進める.

 総合教育2号館の西の角で体育館の方へ向きを変える.

 測定した角度を方眼紙に落としながら測量を進めていく.

 ここでつまづいてスタート地点に戻っていく学生が1名.足取りが重そうだ.

 体育館の前で人間社会5号館方向に向きを変える.学生たちの列が長くのびてしまったためTAのふたりが先導に走る.

 つづいて人間社会4号館方向へ.ふりだしに戻った学生の姿がうしろに小さく見えてきた.

 さらに人間社会3号館の方向へと歩く.

 授業の休憩時間に入ってしまったため測量実習もここでひと休み.

 ふりだしに戻った彼は少しずつだが追いついてきたようだ.

 地図がだんだんできあがってきた.つづいて人間社会2号館方向へ.北福利施設のあたりでは帰宅する学生たちとはちあわせ.

 北福利施設をかわして人間社会1号館へ向かって歩く.

 このあたりまでくると学生たちの手際もよくなってきた.

 とは言いながらも方向を定めるときはまだまだへっぴり腰.

 総合教育棟へ足を進める.

 ゴールとなる総合教育2号館の玄関への最後の測線.遅れていた学生がここで追いついてきた.

 先頭の学生がゴールイン.最後の線を慎重にひいてみる.

 図面上での誤差は1〜5センチ程度だったようだ.距離にすると10〜50mになる.

 学生たちが次々とゴールに戻ってきた.それぞれに結果をまとめて学生実験室へ.

 次回の予定などを説明し今日の実験終了.

2012年6月22日:地形図学実習(2:空中写真の読み方)

 空中写真と水系図からリニアメントを読み取り,それにもとづいて金沢大学周辺地域の地質構造を推定する実習を行った.黒板を使って水系図と空中写真についてまず説明し,地質構造を地形から読み取るしくみについて解説した.それから作業の開始.


 地形図にトレーシングペーパーをかぶせて水系を読み取る作業.谷と尾根の区別が最初はむずかしいようだった.

 これと並行して空中写真からリニアメントを読み取る作業を行う.

 約3時間という授業時間内にここまで完成.

 リニアメントと水系の特徴にもとづき,角間キャンパス周辺の地質構造について解説し今日の実験終了.

  • Camera: Nokia E52, E72, Pentax Optio W90 and Optio WG-1 GPS
  • Lens: SMC Pentax Zoom 5-25mm f.3.5-5.5