地学実験の記録
2013年度後期(その3:12月13日〜1月10日)

2013年12月13日:地質図学実習2(空中写真の読み方:地学学生実験室)

 当初は小二又へ野外実習に行く予定だったが朝からの風雪のため室内実習に変更した.黒板と実物投写装置を使って空中写真とはどのようなものか,地下地質構造がどのように地表地形となってあらわれるか,などを説明する.


 角間キャンパス周辺の空中写真からリニアメントを読み取る実習にとりかかってもらった.

 空中写真を使って,沢や尾根,川筋などからリニアメントをひとつずつ読み取っていく.

 必要に応じて空中写真を立体視もする.

 読み取り作業がだんだんと進んできた.

 空中写真からの読み取りがおわったら,その解釈を地形図上に記入する.

 解釈の図ができあがったところで実習終了.

 

2013年12月20日:古生物学実習(貝化石の整形と鑑定:地学学生実験室)

 朝からの降雪のため小二又での最後の野外調査実習は早々にあきらめざるをえなかった.


 野外実習にかえて学生実験室での貝化石のクリーニングと鑑定の実習を行った.大桑での野外実習で学生たちが採集してきた貝化石だ.実物映像装置をつかってクリーニングの方法を説明し,すぐに作業にとりかかってもらった.

 貝化石にくっついた砂岩の砂粒子を千枚通しでまずおおまかにとりのぞく.それからやわらかい豚毛の歯ブラシで残った砂をこそぎ落とす.

 きれいにクリーニングされた貝化石.

 採集してきたすべての化石をきれいにクリーニングする.

 キリガイダマシの化石はとてももろい.注意深く作業をすすめてもすぐにこわれてしまう.

 クリーニングがおわった貝化石は図鑑をもちいて種名を決める.

 代表的な3種類のスケッチをとって実習終了.

 これで年内の実習予定のすべてが終了.

2014年1月10日:岩石学実習1(火成岩の肉眼鑑定:地学学生実験室)

 昨夜から降りつづいた雪のため早朝の角間キャンパスはまっ白だった.


 朝日がさしこんでくるとまぶしいほどになった.これではキャンパスの岩石を使っての野外実習はまず不可能.

 用意してあった岩石試料を分割して人数分の観察試料を作っておいた.

 試料となるのは戸室山の安山岩と近所のホームセンターで購入したカコウ岩.

 キャンパスのようすを見るためにお昼前にちょっと外へ出てみた.

 樹木は雪をすっぽりとかぶっている.

 葉を落とした枝に積もった雪は綿帽子のようだ.

 朝までの雪がうそのような好天になってきた.

 午後1時から学生実験の開始.黒板を使って岩石の種類をまず説明し,その中の火成岩についてやや詳しく解説する.火山岩と深成岩の違いにはとくに念入りに説明する.

 それから学生たちに岩石試料を配付し,全体のスケッチと一部を拡大したスケッチをとってもらった.

 カコウ岩と安山岩の違い,とくに内部構造に留意してもらう.

 実験が半ばにさしかかったあたりで外はまた吹雪になってきた.

 できあがったスケッチに記載を加えて観察終了.

 

  • Camera: Pentax Optio W90, Pentax Optio WG-1 GPS, and Pentax Q-10
  • Lens: SMC Pentax Zoom 5-25mm f.3.5-5.5 and SMC Pentax 5-15mm f.2.8-4.5 ED AL