地学実験の記録
2020年度第3クォーター(その2:10月23日〜11月6日)

2020年10月23日:地形図学実習1(総合教育2号館地学学生実験室)

 大学のバスを利用しての野外実習の予定だったが,バスの外注が終わったと思ったら前日からの雨になった.そのためバスの予約をキャンセルして学生実験室での地形図学実習に切り替えた.まず,ホワイトボードとふんわりチョコバームを使って等高線が地形をあらわす仕組みについて解説する.


 その後は学生たちに練習問題を解いてもらった.等高線から立体地形を復元する作業だ.

 午後いっぱい雨が降りつづいた.紅葉した樹木の黄色があざやかだった.

 午後4時に実験終了.

2020年10月30日:大学祭のため休講

 

2020年11月6日:地質調査実習2(金沢市大桑の犀川)

 今学期の地学実験での最初の本格的な野外実習を予定していた.そのため早朝のうちに現場を確認しておいた.今日の実習予定地となる犀川中流の水位は低かった.


 化石の採集を予定しているところもおおきく離水していた.これだったらなんの問題もない.

 午後1時15分から学生実験室で今日の実習内容について説明し,大学の大型バスで学生たちやTAともども大桑町の実習地へ移動した.角間キャンパスの紅葉がみごろになっていた.

 クマの出没があいつぐ田上をとおり山側環状をへて小立野台地へあがる.

 大桑にある簡易野球場の駐車場でバスを降りた.学生たちにはここで現在地を確認するように指示した.

 その後,学生たちと化石採集の実習場所へ移動した.川の水位は朝と同じく低かった.

 予定地は上流側,下流側ともに完全に離水していた.植生もずいぶん枯れて実習には好都合だった.

 化石の採集方法や大桑層についての説明ののちに化石採集にとりかかってもらった.

 学生たちは上流側と下流側に分かれて採集にとりかかった.川沿いとなる下流側は露頭が水で洗われるせいで化石をみつけるには好条件の場所だ.

 上流側は植生があって露頭の風化もみられるが,世界最大のサケ化石がみつかったところ.2つめの化石をみつけたのは地学実験を受けているひとりの女子学生だった.

 化石がみつかったらハンマーとタガネでていねいに掘り出す.

 きれいなホタテガイの化石がみつかっていた.

 化石の採集でくたびれたら川沿いでひと休み.

 化石採集地のようすを学生たちにみてもらうためここでドローンをあげた.

 これが化石採集地の全景.左が上流側で右が下流側.このあたりの犀川は川幅がせばまって渓谷状になる.

 さらに下流からみた犀川の実習地.上流側にみえるのは「おんまかいがら橋」.

 学生たちは化石の採集をずっとつづけていた.

 それでも午後3時をすぎるとさすがにくたびれてきたようだった.

 午後3時45分に実習終了.採集した化石を新聞紙とビニール袋でつつんでバスへひきかえす.

 駐車場で待っていてくれたバスに乗車して角間キャンパスへ引き返した.

 山側環状道路をとおって午後4時すぎに角間キャンパス着.

 学生実験室にもどって採集した化石を乾燥させる準備.その後に今日の実験終了.

  • Camera: Pentax Optio WG-2, Ricoh WG-4 GPS, Casion EX-F1, DJI Spark
  • Lens: SMC Pentax 5.0-25.0mm f.3.5-5.5